【16】前作以上にやる気を見せたヴァル・キルマー

前作の主要なキャストで再び出演を果たしたのは、トムを除けばアイスマン役のヴァル・キルマーのみ。実はキルマーは、前作で出演のオファーを受けた際、主演しか経験したことがなかったので、この助演出演を拒み続けていたという。今回は続編の製作が発表になった頃から「続編への出演の準備はできている」とネットで発信し、やる気を示していた。

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『トップガン』でアイスマンを演じていた当時のヴァル・キルマー(右)
Photofest/アフロ

【17】喉頭がんの演技は、ただの演技ではない

前作ではトップガンの座をかけてしのぎを削るライバル同士だったが、続編ではアイスマンは海軍の将軍に出世している。とはいえ、喉頭がんを患っており、余命いくばくもない……という設定。これはキルマーが実際に同じ病気を患っており、闘病生活をおくっている現実と重なる。

【18】マーヴェリックとアイスマンの胸アツハグ、再び!

マーヴェリックと久しぶりに再会したアイスマンは、うまく声が出せないながらもコンピューターのモニターを使って対話し、ミッションを引き受けるよう説得。両者がしっかりとハグし合う場面は、前作のラストのように胸アツの名シーンだ。

【19】健康的でセクシーなビーチスポーツ

『トップガン』にはマーヴェリックとグースのタッグが、ライバルのパイロット、アイスマンと相棒のチームを相手にビーチバレーの熱戦を繰り広げるシーンがあった。この場面は上半身裸のトムの鍛え抜かれた肉体が映し出されたこともあり、女性ファンはもちろん、米国ではゲイのコミュニティで評判となるほどの人気を博した。
『トップガン マーヴェリック』では競技はビーチフットボールに変更されているが、トムはもちろん、トップガン候補生たちの肉体美が、夕陽に照らされた海辺の美しい景色の中に映えまくる。

【20】フットボール時の雄叫びに耳を傾けよ!

ビーチフットボールの場面では、前作のビーチバレーのシーンに出演したリック・ロソヴィッチの雄叫びがサンプリングで使用されていた! これはソフトリリース後、米国人の熱狂的な女性ファンが見つけたもの。じっくり耳を傾けないと気づかない、そんな大発見に、映画の製作陣もSNSを通して賛辞を送った。

【21】教えてくれ、グース

前作のクライマックスで窮地に追い込まれたマーヴェリックが、亡き相棒の認識票を握りしめながらつぶやく「Talk to me,Goose(=教えてくれ、グース)」。
このセリフは、今回も作戦直前、空母の上から海を見つめて、マーヴェリックがつぶやかれる。グースのような犠牲者をこれ以上出したくない、そんな彼の思いが伝わる場面だ。

【22】パイロット最大の肉体的試練=“G”とは何か?

劇中でしばし語られる“G”とは重力加速度のこと。地上で暮らす普通の人間のそれを1Gとすれば、3Gは体重の3倍の重力を受けている状態。本作でマーヴェリックは10Gを体感しながら機体を急上昇させるが、それは飛行士として厳しい訓練を受けていても気絶するほどの圧なのだ。

【23】若き役者たちvsG

飛行機の操縦の心得があるトムにとって、本作をリアルに見せるために必要だったのは、トップガン候補生たちを演じる俳優を、実際に戦闘機F/A-18に乗せて飛ばせることだった。
そのため、マイルズ・テラーら若手俳優たちはトムの組んだ戦闘プログラムに参加して訓練を積み、実際に7.5~8Gを体感することになった。中には、その度に吐いてしまう役者もおり、飛行時の彼らの苦悶の表情は、ただの演技ではないのだ。