【1】伝説のプロデューサーコンビ復活!
冒頭のカンパニークレジットには、2本の稲妻のロゴとともに“DON SIMPSON/JERRY BRUCKHEIMER FILMSの文字が。“ドン・シンプソンとジェリー・ブラッカイマーの製作会社による作品”……ということだが、実際にプロデューサーを務めたのは後者のみ。シンプソンは96年に世を去ったが、それまでは、ブラッカイマーと共に十数年にわたり『トップガン』などの多くのヒット作を放ってきた人物だ。
シンプソンの没後、ブラッカイマーは1本の稲妻ロゴでカンパニークレジットを背負い、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ(2003〜)などのヒット作を生んだ。今回は彼らのコンビの代表作でもある『トップガン』の続編であることから、このクレジットが復活!
【2】女性もトップガンになれる!
“トップガン”の意味をテロップで説明する冒頭。この解説文は前作とほぼ同じだが、違っているのは“men”が、“men and women”になっていること。前作が公開された1986年、米海軍には女性のトップガンパイロットはおらず、『トップガン』でも候補生はすべて男性だった。
本作の公開後、女性もこの分野に進出するようになり、しばらくは禁止されていた女性パイロットの戦闘への参加も1993年に認められるようになった。そんな現実が、この解説、そして本編の設定にも反映されている。
【3】オープニング、そして「デンジャー・ゾーン」に燃える!
まずは空母から戦闘機が飛び立ち、また着陸して、艦上のクルーたちが忙しく動き回るさまを威勢よくとらえているオープニング。この場面はケニー・ロギンスのヒット曲「デンジャー・ゾーン」へのフィーチャーを含め、前作の冒頭を再現したものだ。
もちろん、戦闘機は36年前とは異なる現行機である上に、撮影技術が進歩した現代らしい見せ方となっているが、それでも「デンジャー・ゾーン」に彩られると、前作がフラッシュバックしてしまう。ちなみに細かいネタになるが、この曲は前作のフィーチャー時より、イントロが短く編集されている。
【4】36年前のフライトジャケットが!
モハーヴェ砂漠の格納庫に住み込んでいるマーヴェリックが、外出に際して身にまとうのは、前作でおなじみとなったボア付きのフライトジャケット。がさつな生活をおくっているようにも見える彼だが、このレザージャケットは丁寧に保管されている。大事な物を着て外出するということは、なんらかの決意のあらわれ、なのだ!
【5】出世には興味ナシ!?
格納庫に飾られたプレートにはピート・“マーヴェリック”・ミッチェル大佐の文字が。前作では大尉だったが、本作では大佐にランクアップ。しかし同期のアイスマンが将軍に出世していることを踏まえると、出世のスピードは遅い。本来なら少将になっていてもおかしくないが、後に明かされるとおり、みずから出世を拒み、飛び続けることを選んだようだ。
【6】愛車のバイクも復活!
前作でマーヴェリックが乗り回していたバイク、カワサキGPZ900R、通称“ニンジャ”は本作でも健在。トップガン養成所に戻った場面では最新型のニンジャH2カーボンも登場。
【7】テスト飛行からわかるマーヴェリックの立ち位置
テストパイロットとしてマッハ10の壁に挑むマーヴェリック。その挑戦に、1983年の名作『ライトスタッフ』を連想した映画ファンは少なくない。不可能に挑む宇宙飛行士たちの群像を描いた同作では、それになれなかったテストパイロットが音速の壁を突破しようとする。
これに照らし合わせると、マーヴェリックの海軍のアウトサイダー的な立ち位置がよくわかる。ちなみに、『ライトスタッフ』で飛行士のひとりを演じていたエド・ハリスが、本作ではマーヴェリックの上官役で出演。