第3位:『ダブルヘッド・ジョーズ』(2012年)

パクリ、低予算、おふざけが生む悪名高き「アサイラム」映画の傑作ベスト5_3

メガ・シャークシリーズに続き、かつてのアサイラム映画の顔役『ダブルヘッド・ジョーズ』(2012年)の名も挙げておこう。

「突如として現れた双頭の巨大ザメが、航海中の若者たちを襲撃。近くの環礁に移動した主人公一同だが、折悪しく発生した大地震の影響で陸地が沈み始め……」という低予算サメ映画。人食いザメは二つの頭を活用し、一度に二人獲物を丸呑みにすることも。

全体的にかなり勢い任せの作りではあり、大勢いた登場人物は次から次へとハイペースで数を減らしていく。しかし一方で、ハルク・ホーガンの娘ブルックホーガンが演じるヒロインは、タフに人食いザメと渡り合う。終盤で彼女が、サメの頭と頭の間に生じている安全地帯からサメをひっぱたくシーンは必見だ。

ところでこの『ダブルヘッド・ジョーズ』、意外と売れたのか、のちに『トリプルヘッド・ジョーズ』(2015年)、『ファイブヘッド・ジョーズ』(2017年)、『シックスヘッド・ジョーズ』(2018年といった多頭系サメ映画シリーズの続編を生み出すこととなる。