爪は健康のバロメーター?!
爪は皮膚の一部で、皮膚角質が変化し硬くなったものです。皮膚や髪の毛と同様に、たんぱく質の1種であるケラチンでできていて、新陳代謝が早い部分でもあります。
健康な爪は、皮膚の下を流れる血液が透けて見えるので薄いピンク色に見えますが、内臓の疾患や血液に異常が起きることにより、爪に症状が現れることがあります。
体の先端部分の爪に、体の中心にある内臓の症状が出るなんて、とても不思議に思えるかもしれませんが、体からのサインなので見逃さないようにしましょう。
特に次から挙げる5つのサインは、大きな病気が隠れているかもしれないので、ぜひ自分の爪を見ながらチェックしてみてください。
サイン1:スプーン爪
スプーン爪は爪の中央の部分が凹んでしまって、そのまま爪が伸びてあたかもスプーンのように見える状態のことを言います。
爪がこのような状態になった時は、鉄欠乏性貧血の疑いがあります。鉄欠乏性貧血とは、体内の赤血球細胞内のヘモグロビンを構成する鉄が不足し、めまいや倦怠感を起こす症状のこと。生理による出血の影響がある場合が多く、女性のほうが起こりやすいです。
鉄欠乏性貧血になると爪が薄くなってしまうことがあります。爪には指の腹の部分から継続的に力が加わっているので、爪が薄くなると指の圧力に耐えきれなくなり、爪の周囲が押されて、中央の部分が凹んでしまうからスプーンのような形になるのです。
また、爪の先端のほうの表面が薄く層状にはがれる二枚爪も、鉄分や栄養不足が原因の一つと言われています。
ふらふらする、疲れやすい、息切れがするなどの自覚症状があり、スプーン爪になっていたら、病院で採血検査をしてヘモグロビン値をチェックすると貧血かどうかわかるので、気になる人は医療機関を受診しましょう。
鉄欠乏性貧血の場合は普段から食事面でも気をつけて、レバーやほうれん草などで鉄分を摂るのがおすすめです。サプリメントなどで補う選択肢もあるでしょう。