口説きたいときは意見ではなく「想い」を乗せる
小手先の美辞麗句は必要ない
私の人生の恩人のひとりである小室哲哉さん。はじめてお会いしたのは30年ほど前のことでした。会うまでは、「アンダーグラウンドなDJとはかけ離れた、ポップスの人」という自分勝手な悪いイメージを持っていたんです。実際、小室哲哉さんのスタジオに行ったら、これまで出会ったことがないくらい突き詰めて音楽をつくっている人でした。
「あいさつで終わっちゃうのは嫌だ。この人をずっと見ていたい」
そう思ったときに、気持ちが口からついて出ました。
「明日もここに来てもいいですか?」
小室哲哉さんからは、拍子抜けするほどあっさりとOKの返事をもらい、そこから押し掛け弟子がはじまりました。それから、TRFのテビュー、そして現在のDJ KOOへとつながっていくのです。あのとき直感的に、「小室さんはこうだから、自分はこう思っています」というロジカルな意見ではなくて、「小室さんのところに、来たい、行きたい」とストレートな想いを伝えたほうがいいと思いました。
特に目上の人の懐に入りたいなら、率直な想いを伝えたほうが受け止めてもらえると思いますよ。
「また今度」にスピード感をもたせる
小室哲哉さんのつながりで、FENCE OF DEFENSEのドラマー、山田わたるさんとお会いすることがありました。
「今度、DJとドラムで何かやりたいね」
「今度、DJを見に行きたいな」
先輩の山田わたるさんのほうから、そう声をかけていただきました。自分のDJイベントのスケジュールをお伝えしたものの、「先輩にそう言っていただけて、社交辞令でもうれしいな」くらいに思っていました。ところが、その週末に山田わたるさんがイベントにいらっしゃったんです。
「今度」というときは、そのほとんどが「機会があったら」くらいのニュアンスだと思います。そのスピード感に、山田わたるさんの本気度が伝わりましたし、信頼して一緒に仕事をしてみたいという気持ちになりました。その後、WILLというユニットで、アルバムもリリース、各地でライブも行いました。
それからは、「今度」という言葉をなあなあにしないで、できる限りすぐに実現することを心がけています。
「今度〇〇します」を実現しちゃおう!!
後編
1995年の大晦日。人生で初めて、小室哲哉さんが走る姿を見た夜はこちら
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