格闘技は「怖い」ではなく、「楽しい」というイメ-ジに…
――お二人でジムを持つにあたり、どんな場所にしたいと思っていたのでしょうか。
杉山 私は海外のジムへ出稽古に行った時、言語に関係なく楽しく過ごせた経験がすごく心に残っています。人種が違う、仕事が違う、ジェンダーが違う、まったく共通点のないような人たちがジムで一緒に汗を流して、休みの日は遊んだり、出かけたり、帰りは車で送ってくれたり。
普通に電車で隣に座っていると知り合うこともなかったようなおじさんが、ジムに来ると同じ目線で楽しめるのはすごく素敵なことですよね。本当にありがたいなって思っていました。
(ユナイテッドジムでも)私が経験したことと同じように感じてくれる人たちが増えたら嬉しいなと思っています。
――格闘技は気持ちをぶつけ合って、逆に人と人との距離を近づけてくれるところがありますね。
杉山 練習中に(技を乱暴に)グッとやってくる人は「こいつ嫌な奴だな」とか分かりやすいですし(笑)、そういう人間性が出るのも面白いです。
K太郎 最初はとにかくある程度、会員を増やさないといけなかったんですけど、何の縁もなく入ってきた人にも楽しんでもらえるところになればいいなと思ってました。
「怖い」みたいなイメージにならないように楽しくやれる人が増えれば、さらに人が増えていくことにも繋がると思ったし、そこからプロの選手を輩出したり、どこかのチャンピオンになるような人が出ればいいかなという感じです。まだまだこれからですけど。
――格闘技に抱かれがちな“怖い”というイメージを持たれないよう配慮があるのですね。
K太郎 奥さんは可愛い系ですけど、僕も宮澤(元樹、K太郎と苦楽をともにしてきたユナイテッドジム東京のインストラクター)さんも大柄で強面なので(笑)。
柔術クラスは軽量級の爽やかで最先端の技術を教えられる人に来てもらったり、怖い雰囲気にならないようにしています。