習い事は「楽しく」が最優先では?

習い事も比較しがちです。スポーツや楽器などは上達のスピードがわかりやすいし、級などがある習い事も上達度がすぐにわかるからです。

自分の子どもが、一緒に入った友だちよりも進度が遅いと焦るかもしれませんが、すぐに上達する子どももいれば、続けているうちに徐々に伸びる子ども、ある程度続けているとぐんと伸びる大器晩成型の子どももいます。だから、すぐに結果を求めないことが大切です。

子どもを比較してしまうと、進度が遅れているときには親も子どもも両方がつらい気持ちになってしまいます。そんなときに、「○○ちゃんは次に進んだのに、まだ進めないの?」というような言葉は、絶対にN G です。子どもが遅れていることを気にしている場合には、子どもの心にさらなるダメージを与えてしまいます。習い事でそんなに親子で悩まないでほしいと思います。

子どもが楽しく習い事をできていれば、それでいいのではないでしょうか。小学校に入ったら、テストや通知表で評価がつきますから、親も周りの同級生と比較してしまいがちですが、他人と比べるのはやめてほしいですね。

比べるとつい、「○○ちゃんは100点だったのに、たくない言葉を口にしてしまいます。30点しかとれなかったの?」と、子どもが聞き比較したときに出てくる言葉は、やはり子どもを傷つけることが多いのです。前述しましたが、やはり「褒めて伸ばす」子育てをしましょう。たとえ100点満点のテストで30点だったとしてもそのとれた30点の内容をまずほめましょう。

自分の子どもだけを見て、子どもの気持ちに寄り添い、決して比較しないことが子 どもを明るくおおらかに育てます。

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#3 テスト、受験、発表会、試合など本番前の子どもへの声かけの正解は?

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佐藤亮子
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