「声かけ」原則③ 強い立場から高圧的に話さない

他人には絶対に言わないような命令口調の強い言い方を、わが子に対しては平気でしてしまう親もいます。自分の子どもだからといって、何を言っても許される、ということは絶対にありません。子どもが生まれたときからずっと面倒をみているからといって命令口調で高圧的に話すと、子どもは自分の意見を言えなくなってしまい、いつも親の顔色をうかがい、忖度するようになります。

これでは、子どもの自由な発想を制限してしまいます。子どもは体が小さいだけで、大人と同じように感情を持っていることを忘れずに、1人の人間として向き合って話すことが大切です。

■親がいつも正しいとは限らない

親子で意見が食い違うこともあります。一般論としては、知識や経験をより積んでいる親が正しいことのほうが多いでしょう。でも、常にそうとは限りません。親が間違っている、あるいは、子どもの言うことにも一理あることは、よくあります。

そんなとき、「親の言うことを聞きなさい」と強い立場から話すと、子どもは反論できません。「違う」と思っても力で屈服させられることになります。こういう「悪い声かけ」をしていると自分の意見を言える子どもに育つことが難しくなるでしょう。

大人が、常に自分が正しいと思って話すのは謙虚さが足りないということです。常に間違えていないか謙虚に検証し、穏やかに声かけをしましょう。