ハン・ジウに聞く、俳優としての生き方──
──俳優さんを目指したきっかけは
ハン・ジウ:韓国には「テレビの中に私が出てきたら本当にいいな」という、 そんなタイトルの童謡があるんですが、子供のころに、この歌を好んで歌っていた時期がありました。
その頃から、ただ漠然とした夢をみたんだと思います。それから時が経ち、実際にお芝居をすることになった時、純粋に「楽しい」と感じました。 何か大それた理由があるというよりは、ごく自然に正しい形でスタートを切れたのだと思います。
そして時間が経つにつれて、演じることの中に単なる「楽しさ」とはまた違う感情を抱くようになりました。「もっと上手くなりたい」「今研究しているこの作品を、本当に素晴らしいものとして見せたい」。 そう思ううちに、時間が経てば経つほど、「俳優」という夢が自分の中でどんどん大きく、そして深くなっているのを感じています。
──目標となる俳優像はありますか。
ハン・ジウ:後から振り返って「えっ、あの役もこの俳優が演じていたの!?」と驚かれるような、そんな言葉をもらえる俳優になりたいです。
ハン・ジウという私自身の名前で覚えていただけるのも、もちろんとてもありがたいことです。でも、それ以上に自分が演じてきた「役」として人の記憶に残りたいという思いがあります。
だから、後になってから「実はあの役も、この役も同じ人が演じていたんだ!」と言ってもらえるように。作品ごとに全く違う魅力を見せて、「へぇ、こんな俳優がいたんだ」と驚きを与えられる存在になりたいですね。
──「今、やりたい役」はどんなものですか。
ハン・ジウ:今はとにかく、まだやったことのない役なら何でも挑戦したいというスタンスで、何事に対しても可能性を開いておきたいと考えています。
例えば「同一作品内で複数の役柄を演じてみたい」という話をしていたら、去年、実際に1人4役を演じることになったんです。その後、「次は男性に変わる役とか、何か特殊な状況に置かれた人物を演じてみたい」と話していたら、なんと今年、長編映画で本当にそういった機会に恵まれることとなったんですよ。
このように口に出せば叶うこともありますし、特定の何かに絞るのではなく、とにかく自分が経験したことのないあらゆる役に挑戦したい、そうオープンに考えています
──座右の銘を教えてください。
ハン・ジウ:2つあります。1つ目は「그럴 수도 있지(クロル スド イッチ/まぁそういうこともあるよね)」。
私はもともとストレスを溜め込みやすいタイプだったので、少しでもストレスを減らそうと努力してきました。その結果、行き着いたのは「結局、一番大切なのは自分自身をコントロールすることだ」という考え方です。
物事を深刻に受け止めすぎず、あまりに多くのことに意味を見出しすぎないようにしよう。そんな思いから、「まあ、そういうこともあるよね」と考えるようにしています。 そうやって構えていると、本当にさらりと受け流せることが増えますし、実際に心が軽くなっていくんです。
2つ目は「인생은 부메랑이야(人生はブーメランだ)」です。自分がした善い行いは、いつか必ず自分に返ってくる。その一方で、もし誰かが良くない振る舞いをしたとしても、それもまたその人(あるいは自分)に返っていくものだ。 そう信じて、日々を過ごしています。
──なんというか、すごく達観されてますね。そんな心の余裕を持って生きていきたいです。
ハン・ジウ:いえいえ。私自身もそういう生き方ができるようにと、努力をしている最中です。
──つらい時や悩みがある時に、自分を再び立ち上がらせる方法はありますか。
ハン・ジウ:つらい時、悩みがある時は、なるべく早くその状態から抜け出そうとする傾向があります。
とにかく歩きます。歩きながら考えを整理することが多くて、外を歩いているうちに、悩みが消えるまで、あるいは答えが見つかるまで、ずっと歩き続けていることもあります。
でも、歩く元気すらないときもありますよね。そういうときは無理に立ち直ろうとはせず、ただそのまま崩れていることにします。寝たり、おいしいものを食べたり、横になって休んだり、好きな映画を見たり、本を読んだり、音楽を聴いたりしながら、また立ち上がるための力を少しずつためていく。
特別な方法ではないですが、私はそうやって自分をいたわっている気がします。
──自分のケアの方法を知ることって、とても大切なことだと思います。俳優として今最も大切に思っている瞬間はいつですか。
ハン・ジウ:私は、一人で過ごす時間をとても大切に考えています。もちろん、こうやって人々と一緒に過ごす時間も私にとってはかけがえのないものですが、それと同じくらい、一人でじっくりと考えを巡らせたり、本を読んだり、映画やドラマを観ながらリラックスして過ごす時間が重要なんです。
そうした自分だけの時間の中で、心身がチャージ(充電)されるだけでなく、新たな気づきや学びが得られたりもします。だからこそ、私にとって一人で過ごす時間は欠かせないものだといえます。
──今後、俳優ハン・ジウの物語はどのような方向に進むのでしょうか。また、作品活動を通じて観客やファンに伝えたいメッセージがあるとしたら。
ハン・ジウ:これからも私は、役の大小に関わらず、さまざまな役に挑戦しながら、より多くの作品を通じて皆さんに丁寧にご挨拶(その姿を披露)していきたいと思っています。そして、それを実現させるために、これからもたゆまぬ努力を続けていくつもりです。
もともと私を知ってくださっていた方もいれば、他の作品をきっかけに知ってくださった方もいらっしゃるでしょう。ですが、特に「ON&OFF」を通じて私のファンになってくださった方が本当にたくさんいらっしゃいます。
今後、私がどんな作品に出演することになっても、末長くファンとしてそばにいてくださり、温かく見守っていただけたら幸いです。皆さんと、これから先もずっと、長くお会いしていただける存在でありたいです。本当にありがとうございます。













