「俺自身が社会への恩返しするしかない」

とはいえ星野さんも自身の生活のための仕事で、その売り物である商品を無料で提供するには大きな覚悟が必要だろう。

「俺は若い頃に悪いことたくさんしたんですよ。自分が楽しいからとか、おもしろいからって理由で悪さして警察のお世話になったこともある。

そういう過去の悪さから自分を救い上げるためにできることって、俺自身が社会への恩返しするしかない。

自分の欲のために好き勝手やる大人いるでしょ。せめて俺は自分を救うための行動をしたいんだよね」

星野さんの若い頃(写真/本人提供)
星野さんの若い頃(写真/本人提供)

このラーメン店を何度も訪れるラーメンYouTuberのアカボシマシマシさんは言う。

「もともとこのお店は成人の日に20歳限定でラーメン1杯700円にサービスしたり、選挙の日に選挙に行こうキャンペーンを自主的に行なって投票済証提示でラーメン無料にしたりとサービス精神旺盛でした。

今回の『子供のみラーメン無料』と投稿してバズった際に誹謗中傷に対して荒くれた感じの投稿もしていましたが、ふだんの接客も二郎系の中でも丁寧で温和なんですよ」(アカボシマシマシ)

『ラーメン ノックアウト』の外観(撮影/集英社オンライン)
『ラーメン ノックアウト』の外観(撮影/集英社オンライン)

星野さんは『子供のみラーメン無料』と投稿後に起きたことをこう話した。

「ほとんどは温かいコメントでしたよ。『自分の店でもやります!』と言ってくれる店舗さんや、投稿した日に店に食べに来てくれたお客さんで1万円を寄付してくれた方もいた。俺は何度も『いらない』と言ったけど『受け取ってくれ』って何度も言ってくださって。

でも中には営業中に『何歳までですか』と何度も電話をかけてきたり、『偽善者』とか『売名』だとか言ってくる人もいましてね。人のやることに批判ばかりして、それでお前ら自分の人生変わるのかって思ってさ」

(撮影/集英社オンライン)
(撮影/集英社オンライン)

お客さんから受け取った1万円はもちろん無料サービスに使うのだという。子ども無料とは別にこんなサービスを考えた。

「2号店の店長ともかなり話し合って4月5日に『焼豚弁当』を無料配布することにしました」