決勝トーナメント進出が堅い3つの理由

まず第1に、今の日本がもはや決勝トーナメント進出が目標ではないからだ。FIFAの日本代表プロフィールによれば、日本はこれまでワールドカップで4度、決勝トーナメントに進出している。あと一歩でベスト8を逃してきてはいるが、裏を返せば「グループを突破する力」はすでに何度も証明済みということだ。

第2に、直前の実戦内容がいい。JFAの公式日程によれば、日本は3月にスコットランドとイングランドを相手にいずれも1-0で勝利した。特にイングランド戦は敵地ウェンブリーでの見事な勝利だった。

英ガーディアン紙も、日本がスコットランド戦に続いてイングランド戦でも勝ち、ワールドカップ前に完成度の高さを示したと報じている。 強豪相手に守備ブロックを保ちながら、少ない局面で仕留める形を再現できていることは、本大会向きの強さと言っていい。

最後に、FIFAは2026年大会では48チーム制、12組4チームとなり、各組上位2チームに加えて3位8チームも決勝トーナメントに進む方式を採用している。決勝トーナメント進出だけを考えると、今大会方式はこれまでよりも突破しやすい状況にある。

つまり従来以上に、「3試合を通じて勝点を積み上げる現実的な設計」が重要になる。 日本は爆発力だけのチームではなく、試合ごとにプランを変え、勝点1でも拾える成熟したチームになっている。オランダに勝ち切れなくても、チュニジア戦で確実に勝点を狙い、スウェーデン戦を引き分け以上でまとめる――そうしたシナリオが十分に現実的だ。

要するに、グループFは「楽な組」ではない。しかし本当に重要なのは、死の組かどうかというラベルではなく、その組を抜けるだけの地力が日本にあるかどうかだ。最新の実績、近年の継続性、そして大会方式を総合すれば、答えはかなり明るい。厳しい組だからこそ、日本の成熟が試される。そして今の日本には、その試験を突破できるだけの根拠がある。

イングランド戦での森保一監督(写真/共同通信社)
イングランド戦での森保一監督(写真/共同通信社)
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取材・文/集英社オンライン編集部