中学の校長が裁判で「エアガンはデコピン程度の痛み」と主張

和威さんはこうした市の態度について、「きちんとした対応ではない」と感じ、卒業後の15年に元同級生8人と保護者、鳥栖市を相手取り約1億2800万円の損害賠償を求める裁判を開始した。

「裁判で驚いたのは、中学の校長が『エアガンは撃ち合いごっこ』に使われるもので、当たってもデコピン程度の痛みしか感じずケガをしないと主張してきたことです。

裁判資料として、校長が弁護士の背中にエアガンを撃つ写真も提出されましたが、そもそもエアガンを人に向けて撃つこと自体が問題です。それに僕が向けられたエアガンは改造されていて、厚手の生地のジャージを着ていても、強い痛みを感じていました」

裁判に提出された、校長が弁護士をエアガンで撃つ実験の写真(写真/家族提供)
裁判に提出された、校長が弁護士をエアガンで撃つ実験の写真(写真/家族提供)

2022年7月に確定した判決では、相手側の不法行為の大部分が認められ、元同級生8人に合計約400万円の支払いが命じられたが、鳥栖市の責任やいじめによるPTSDの発症は認められなかった。

和威さんはこの判決に、今も疑問を抱き続けている。

「いじめは学校の教室の中で、日常的に行われていました。当時、僕は加害者から給食をほとんど食べさせてもらえない状況でした。

先生が『給食を取るのはダメ、でも交換ならいい』と言うので、加害者は僕に嫌いなものだけ押しつけ、ほとんどの給食を奪っていった。

現在、僕は過食を繰り返して、中学時代から20キロ以上体重が増えてしまいました。『食べさせてもらえなかった』過去を忘れるためには、食べるしかないんです」

佐藤和威さん(撮影/集英社オンライン)
佐藤和威さん(撮影/集英社オンライン)