「ごめんなさい」はいち早く
言いすぎた、悪かった、と思ったなら、
「ごめんなさい」はいち早く。
相手からの「ごめんなさい」も、
素直にすぐに受け取るに限ります。
実は私、一緒に店で働く孫の康二郎とはよく「けんか」をします。
私の知らないところで、あれやこれやと頑張ってくれているのをよく知っているのですが、康二郎はあまり話してくれず、私が根掘り葉掘り聞こうとすると煙たがります。だからときおり、「私にきちんと教えてちょうだい」なんて、帰りのタクシーの中で言い合ってしまいます。
康二郎は、近所でひとり暮らしをしていて、私が先に降りるのですが、家に着いてから「ああ、言いすぎたかしら」と思うこともあります。
そんなときは、ひと晩中後悔なんかしていません。すぐにスマートフォンを取り出し、電話をかけます。「さっきはごめんなさいね」と伝えて、すぐに仲直りするのです。
家族だからといって「わかってくれるはず」ではいけないと思っています。一緒に仕事をしているから、翌朝にはすっきりしていたいですしね。
不思議なことに、「まだ言えない」「もう少し様子を見よう」と抱え込んでいるほど、気持ちはこじれていくものです。思い切って声に出すことができれば、それまで動かなかった歯車が、すっと回り始める。最近は、そう実感しています。
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何にもまして、「ごめんなさい」は、早く言うに限ります。時間が経つと言いづらくなりますから。相手からの「ごめんなさい」も、早く素直に受け取ること。受け取りそこねて何十年もわだかまるのは、もったいないと思いませんか?
文/比留間榮子
2026/3/11
1,540円(税込)
160ページ
ISBN: 978-4763142948
101歳の薬剤師が手渡してきた
心の処方箋
焦らない、答えを急がない。
傷をいやし、心をほどく
ゆっくり効く「日にち薬」。
「ありがたい話なんて、何もでてきませんよ?
私は、ただの薬剤師ですから」
そんな飾らない第一声とともに、白衣姿の薬剤師がゆっくりとした足取りで現れた。
東京下町のとある一角、大正12年創業のその薬局と同じ年齢の、おばあちゃん薬剤師、
それが比留間榮子さんだ。
雨の日も風の日も、猛暑も大雪もものともせず、
日々、薬局に立ち続け、お客様に手を添え心を重ねること75年。
かけるひと声、添えるその手が
「榮子先生に会うだけで元気が湧いてくる」
「来るたびに握手をして、パワーをもらえる」
と地元で評判の薬剤師。
そんな彼女が、薬とともにそっと手渡してきた「言葉のくすり」。
権威ある称号も名誉な勲章もないけれど、
ただひたむきに、目の前のひとりに心を重ねる長い年月が調合した、
自分にも誰かにも、少しやさしくなれる処方箋。(イントロダクションより)
※本書は、小社で単行本(2020年10月)で刊行された『時間はくすり』を改題し、未発表原稿を含めて加筆、再編集したものです。
(読者の方の声)
●「優しい言葉でつづられた文章に温かくなりました。近所だったら通ってしまいそうです。折にふれて読み返したい一冊です」(46歳女性)
●「思わず夢中で読みました。誰しも悩みはある。不安もある。でも必ずのりこえられる。そう感じました」(39歳男性)
●「悩みを抱えている今、生きることが楽になりました」(48歳女性)
●「将来、薬剤師になりたいと思っています。榮子先生のように一人一人の患者に真摯に向き合い、自分も成長を感じる人になりたいと思いました。この本は持っているだけでパワーが湧きます。心が沈んだり悩んだりしたときは、また読み返したいです」(17歳女性)
(目次より)
1章 好奇心はくすり
●何歳からでも新しくなれる
●安易に「わかった」と思わない
●「今を生きている」人でいる
●過去で自分を縛らない
●「疲れた」と言わない
●後悔は毒
●「ごめんなさい」はいち早く
2章 「続けること」はくすり
●朝一番の行動
●挨拶は物語る
●一歩目はごく小さく
●よい「あたりまえ」
●新しい人の声こそ聞く
●「一緒に」を口ぐせに
●「淡々と」がいい
3章 ぬくもりはくすり
●近すぎないから受け止められる
●「ひと声かける」だけでいい
●過ちは素早く認める
●「できていること」を見る
●そのときに考えればいい
●いつだって「お互いさま」
●良薬は口に苦し
4章 時間はくすり
●積み重ねが生むもの
●心が宿るものを残す
●時間が人を丸くする
●自分のことはずっと自分で
●家族は他人
●誰にもお役目がある
●1日を一生と思って生きてみる