高めの解約率を設定しても約半年で投資回収できる

仮に初月で解約した人が30%いたとする。2か月目でさらに8%、3か月目に5.5%、それ以降も5.5%の解約が続いた場合のシミュレーションでも、6か月経過でWBCによる新規加入者の累計売上が150億円を突破する計算だ。

なお、アメリカの調査会社のアンテナによると、動画配信サービスの有料会員の解約率は月平均5.5%で、平均契約期間は20か月弱だ。初月に解約する人が多く、3か月程度で通常の解約率に戻ったとしても、平均契約期間内に投資額を超えるリターンが得られる計算なのだ。

WBCの開催は、MLBと選手会による労使協定の合意が必要だ。交渉が決裂した場合、次の大会は先送りされる可能性もある。つまりNetflixは大きなリスクを取って投資を行なったわけだが、結果としてそれに見合ったリターンを得られた可能性は高い。

Netflixはスポーツ以外のコンテンツでも、ヒット作を連発していた絶妙なタイミングであったことも見逃せない。Netflixアニメ映画『超かぐや姫!』は新規ユーザーの映画ランキングで1位を獲得。『ONE PIECE』の実写版は批評家や一般視聴者から高評価を得ている。世界的なヒット作となった『地面師たち』の人気も底堅い。

「超かぐや姫!」メインビジュアル (C)コロリド・ツインエンジンパートナーズ
「超かぐや姫!」メインビジュアル (C)コロリド・ツインエンジンパートナーズ

視聴者を長期間にわたって繋ぎ止めるコンテンツが充実しているのだ。