「今、歌詞の意味をようやく理解できる」

昭次の眼前に年齢を重ねたからこそ見える世界が広がっていた。
声量だけではない。歌詞の理解も昔より深くなった。

「あの頃、認められたいという承認欲求が肥大して、自分たちで曲作りをしたいって意欲が強すぎて。欲求の高まりとともに、メジャーなシングル曲をライブでやることがしんどくなって。

こんなこと言ったら、もうファンの人に怒られちゃうと思うんですけど。当時はね、嫌いだったんですよ。もう嫌で嫌でしょうがなかった。『DAYBREAK』『TIME ZONE』のことが。こんなの俺たちの曲じゃねえって。歌っていて歌詞が恥ずかしいくらいに感じてた。どんな歌詞かなのか深く理解しようともせずに。

今、歌詞の意味をようやく理解できる。『DAYBREAK』『TIME ZONE』の詞の世界観、素晴らしいですよね。深みがあって、どちらもすごい素敵な詞です。大津あきらさん、すごく尊敬する作詞家です。

10代、20代では、この詞の世界観がわからなかった。あの頃の僕らが歌うには若すぎたのかな。今、歌っていて、これが俺たちの代表曲なんだって誇らしく感じます。年を取るって悪いことばかりじゃないんですね」

復活ライブから数日後、『とんとん』に東山紀之と男闘呼組4人の姿があった。東山が健一に谷川を紹介したことから、男闘呼組再始動の物語は始まったと言っても過言ではない。
そんな東山が男闘呼組メンバーとライブ映像を見ながらの会食。
「ライブ、すごいよかったよ」
東山はそう絶賛した。
「美味いね」
トンカツに舌鼓を打ってくれたことも、昭次には誇らしかった。

「『DAYBREAK』『TIME ZONE』は嫌いだった」男闘呼組・成田昭次が明かす若き日の本音…再始動ライブで初めて理解した“歌詞の意味”_2
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構成/水野光博 写真/井村邦章

人生はとんとん ―成田昭次自叙伝―
成田 昭次
人生はとんとん ―成田昭次自叙伝―
2026年1月15日発売
2,200円(税込)
四六判/264ページ
ISBN: 978-4-08-790209-9

伝説のロックバンド男闘呼組のボーカル&ギター・成田昭次、初の自叙伝が発売!
50歳を超えて精力的に活動しチャレンジを続ける成田が語る、男闘呼組活動休止、逮捕、芸能界引退、そして奇跡の復活。舞台裏にあった熱き想いと涙。すべての成田昭次ファンに贈る著者渾身の一冊!

引っ込み思案だった幼少期、兄の背中を見て飛び込んだ芸能界、男闘呼組デビューの裏側、突然の活動休止、2009年大麻所持で逮捕。愛する兄の自死。
地元・名古屋の工場で働きながら、ようやく築いた平穏な毎日。そして、2019年男闘呼組メンバーとの運命の再会。
安定した生活を捨て、2022年男闘呼組再始動…。知られざる半生のすべてを赤裸々に語る。
男闘呼組メンバーである岡本健一、高橋和也、前田耕陽のコメントも収録。

Myojo10000字インタビューのスタッフが集結。本書の口絵には、『明星(Myojo)』でデビュー前から成田昭次を撮り続けてきたカメラマン井村邦章による撮り下ろしカットを掲載。

amazon 楽天ブックス セブンネット 紀伊國屋書店 ヨドバシ・ドット・コム Honya Club HMV&BOOKS e-hon