人当たりがいい反面、突然キレることがある

いい人と思われたい思いが強い人は、いい人を装うためにホンネを無理やり抑えすぎるところがある。その結果、忍耐が限界に達し、突如感情を爆発させてしまうことがある。

そのような同僚の姿を見て、ギョッとしたという人もいる。

「職場の同僚に、いつも穏やかな笑顔で、だれに対しても好意的な言葉を発する人がいるんです。後輩のミスで迷惑を被っても、『だれでもミスはするものだし、私も最初の頃しょっちゅうミスして迷惑かけてたから、気にしないでね』などとやさしい言葉をかける。

新人が当たり前のことをしても『すごいじゃない。もうできるようになったのね』などと感心してみせる。そんな姿をいつも見てるから、根っからやさしい人なんだなって思ってたんです」

「ところが、あるとき、お手洗いに入ろうとしたとき、その人が『もう、いい加減にしてよ! いつまでもミスばかりして』と怒鳴ってるのが聞こえてきて、慌ててそっとドアを閉めて立ち去りました。

ほんとはできの悪い後輩や新人に相当頭に来てるんだとわかり、それ以来、やさしい言葉をかけているのを見ると、不気味に感じてしまいます」

いい人と思われるために、腹が立っても、文句を言いたくても、それは抑えて、「気にしないで」と笑顔でやさしい言葉をかける。思っていることをはっきり言わずに、いい人を装う。そのように自分の思いを抑えすぎることによって、かなりのストレスを溜め込んでいる。

できの悪い後輩や新人にストレスを抱える上司も(写真/shutterstock)
できの悪い後輩や新人にストレスを抱える上司も(写真/shutterstock)

思いを吐き出すことができれば気分もスッキリするが、吐き出せないため、ストレスを解消できず、ときに感情コントロールに失敗し、怒りを爆発させて周囲を驚かすこともある。

そんな姿をときどきさらす先輩が恐いという人もいる。

「その先輩は、人当たりがよくて、いつも満面の笑みで接客するので、お客さんから『いつも穏やかでいい人』とみられ人気があるんですけど、従業員の間では気性が激しく突然キレる人として恐れられているんです。

笑顔で接客して戻ってくるなり、洗い場の水溜めの中に食器を乱暴に投げ込んだり、『ふざけるな! 調子に乗りやがって』『何様のつもりだ。偉そうにしやがって』などと吐き捨てるようにつぶやいたりするんです。その姿を初めて見たときは、ほんとにびっくりしました」

ふだん自分の本性を無理やり隠し、抑えつけているため、ストレスが相当溜まっているのだろう。このように、いつも穏やかな人が突然口汚くののしったりするのを見て驚いたという人が少なからずいるが、まさにそのことが無理をしていい人を演じている証拠と言える。