成田昭次の第一印象
穏やかで端正な顔立ち。言葉数こそ多くはないが、丁寧な口調に好感が持てる。それが、成田昭次の第一印象だった。ただ、時折見せる表情は、どこか寂しそうでもあり、どこか陰があるようにも見えた。
幾度インタビューを重ねても、どんな質問に対しても成田は口淀むことなく包み隠さず答えてくれた。
大人になれば誰しも、語りたくない過去や、開けたくない記憶の扉もあるだろう。過去に男闘呼組として輝かしいスポットライトを浴び、その後、大麻所持により逮捕、一時は芸能界から姿を消すという過去を持っているのならなおさら。
それでも成田は、恵まれたとは言い難い幼少期の家庭環境を、兄の背中を追いギターを始め芸能界に足を踏み入れたことを、そしてファンに衝撃を与えた男闘呼組活動休止の内幕をも赤裸々に語った。さらに最愛の兄の死についても。その死の一因が自分にあるのではないかと長年悩み続けた苦悩も。
思わず、「なぜそこまで話すのか?」と聞くと、成田は言った。
「僕は事件後、ファンにも関係者にも、メンバーにすら説明と謝罪をせずに地元の名古屋に戻ったんです。もう二度とギターは弾かないと思ったこともありました。それでも多くの人の支えがあり、10年のブランクを経て、2020年から音楽活動を再開しています。
ただこれまで、多くのファンの方、関係者の方にきちんと説明と謝罪の場を設けてこなかったのが、ずっと心苦しくて。もちろん、謝罪したからといって過去の過ちが消えることも、多くの人を裏切り傷つけた事実もなくなりはしません。
それでも、この本を出すと決めたからには、当時何があったのを、自分の言葉で少しでもお話しできればと思ったので」













