『後夜祭』に流れる名プロデューサー“藤井健太郎イズム”
こちらはバラエティファンにはおなじみ、『水曜日のダウンタウン』や『クイズ☆正解は一年後』(ともにTBS系)で演出・プロデューサーを務める鬼才・藤井健太郎の独断場。本家では廃止された予選落ちやボーナスクイズのほか、深夜ならではの毒気が全開になる。
たとえば、「時速165kmを出したことがないのは?」という問題。大谷翔平、佐々木朗希、伊良部秀輝、そしてなぜか広末涼子。「出したことがないのは伊良部」という正答よりも、野球選手の中に交通事故を起こした広末を並べるブラックユーモアに笑う。
お次は『ゴチになります!』のクビになった順番を当てるクイズ。国分太一、田中圭、江角マキコ、中島知子――の4人を並び替えるのだが、この4人について番組上では特に言及しない。それでも、“芸能スキャンダル史の記憶”を刺激するこの並びが、無言のブラックユーモアとして視聴者に突き刺さる。
オープニングでは、わざとスタッフが「本番です」と呼び込みを行なわず、最後まで席につかなかった芸人が即帰宅というイス取りゲームを開始。番組が始まったのに、まだ始まっていないような静寂。徐々にスタジオがざわつき、やがていつもの“番組の顔”になっていく過程そのものが、生放送のゾクゾクする瞬間だった。
生放送といえば、同じ週の平日朝、『ラヴィット!』(TBS系)でも異例の展開があった。MCをつとめる田村真子アナウンサーが夏休みを取り、代わりに日替わりで“ラヴィットファミリー”が進行を担当した。月曜から鶴崎修功、宮舘涼太(Snow Man)、小島凪紗(櫻坂46)、中村仁美——そして金曜日、オープニングに現れたのはまさかの和田アキ子だった。
『アッコにおまかせ!』の40周年記念特番のPRで、MCの和田と峰竜太が『ラヴィット』にゲスト出演することは告知されていたが、和田がMC席に立つ光景はさすがに予想外である。