「伊代はもう60だから」
1981年10月21日、シングル「センチメンタル・ジャーニー」でデビューした松本伊代。デビュー40周年を迎えた2021年から毎年コンサートを行うなど精力的に音楽活動に取り組んでおり、今年も10月4日、5日には「松本伊代 Live 2025"Journey"and Sweet Sixty」と題したコンサートを開催する。
――16歳でデビューされて、今年60歳に。改めて還暦を迎えた今の気持ちを教えてください。
松本伊代(以下、同) あんまり実感がなかったんですけど、実際に60歳になると、「あと何年生きられるんだろう」ってちょっと思うようになってきたんですよ。本当にこんな風に思うものなんですね(笑)。
だから、大事なときに使おうと隠していた高級な食器を引っ張り出して、使うようになりました(笑)。(夫でタレントの)ヒロミさんには「これ、どうしたの」と言われたんですけど、「しまってあったけど、使えるうちに使わないと」というと、「そうだね」と。ただ、「でもこれちょっと使いづらいな」と言われるので、小出しに使うようにしています。
――それはつまり、「やりたいことをやろう」「楽しまなきゃ」というマインドになっているということですか。
そうですね。お仕事も、より意欲的にいろいろとやっていくかもしれないですね。今しかないかなって思いますし、実際に歌えるのはあと10年くらいかもしれないし。
――松本さんと言えば、やはりデビュー曲「センチメンタル・ジャーニー」の一節、「伊代はまだ16だから」というフレーズのインパクトが大きいですが…。
「伊代はもう60だから」って歌いましょうか?(笑)
――「まだ」じゃなくて?
あ、「まだ」ですね(笑)。
――今は「もう」っておっしゃいましたけど、お気持ち的には「まだまだ」でしょうか。
気持ち的には、ちょっと疲れた時とか、ちょっと弱ってる時には本音が出て「もう」になっちゃう(笑)。
そういう気持ちになる時もありますけど、私の周りのお友達や同期がみんな若いので、やっぱりすごく刺激になるし、どんどん新しいこともできたらなという風に、まだ思ったりもします。