教員不足の真実
私が教員として働き始めたのはもう20年ぐらい前の話。
教員が足りないというのは最近になって始まったことではないんです。実はその頃から、毎年毎年、教員は足りていなかった(むしろ万全な体制で新年度を迎えられた年の方が少ないくらい(笑))。それが最近になって事態はさらに悪化していき、いよいよ世間の知るところとなってきた。
これが教員不足の真実です。
全教・教組共闘連絡会の調査では、34都道府県11政令市で4739人の教職員未配置(教員未配置は4714人)が起こっていることが明らかになりました(「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査結果(2024年10月1日時点))。
本来必要な教員が4700人以上も足りない状況になっているのです。
中学校の場合、先生1人あたり、20〜300人ぐらいは教えていますから、9万〜140万人の生徒が教員不足の影響を受けていることになります。
文科省も、もちろん教育委員会も少なくとも数年前からはすでにこの現状を認識しています。それなのに抜本的な対策が打てていないことにビックリですよね。
なぜこういうことが起こるのか?
まず第一の理由は少子化。現在、生徒数が減少しているからです。教員の配置数って、生徒の人数に応じて、決められるんですね。
だから生徒数が減ると、どうしても教員の配置数も減ってしまう。それは少子化が進んでいる現在において、仕方がないことなのかもしれません。