「誰」の重要性
おそらく普通の考えかたであれば、「東京観光デートおすすめ」「東京デートディナー」「東京わかりやすい集合場所」などといった検索キーワードを駆使して情報を集め、必要であれば店を予約してプランを立てるでしょう。
使うサイトはGoogle検索や食べログあたりでしょうか。デートの肝心要になるディナーに関しては食べログの星評価やGoogleMapの口コミを基準に選びます。高評価のお店にあたりをつけ、予約できるかも調べます。おそらく大半の人がこうした行動をとるはずです。
たしかにこのやりかたであれば、デートはそこそこうまくいくはずです。食べログの星評価や口コミがよければ、味や接客でハズレを引く確率が減っていきます。皆がおすすめするデートコースなので、悪くはないでしょう。しかし、相手が心底満足するかと問われれば、おそらく平均点にしかなりません。
仮に相手がお見合いのように、いろいろな異性と初対面のデートを繰り返していたのであれば、皆同じような行動をとった結果、あなたの印象もありふれたものになります。よほどコミュニケーション能力に長けていない限り、平均的な結果に終わり、ほかと差別化にはなりません。
次に、「10年慣れ親しんだパートナーを週末デートに連れて行って、相手に喜ばれるようなデートプランを立ててください」と言われたらどうでしょうか。
今度はプランの立てかたがまるで変わってくるはずです。
パートナーの好きな食べ物は熟知しています。今の気分すらわかります。どんな雰囲気が好きで、どんなデートだと喜んでくれるのか知っています。「〇〇〇が欲しい」と言っていたから買っておいて贈ろうなんてサプライズもお手のものです。
その結果、平均点を上回るデートプランを組み立てることできます。パートナーはギフトに泣いて喜んでくれるかもしれません。
これは、「誰」の重要性を知ってもらうための思考実験です。そう、相手が「誰」かがわかっていればデートでもビジネスでも勝ち筋なのです。