実はGrok本人もファクトチェックでの使用は否定的?

Grokの適切な使い方は、一般的な情報や日常的な疑問を手軽に確認するといったことで、「専門家に正式に確認する前の簡易チェック」などをするくらいが最適。“初歩的な疑問を解消する第一歩”として用いるのがよいという。

実はGrokのファクトチェックについては、Grok自身からも批判的な声があがっている。実際、Grokにファクトチェックに関する質問をすると、以下のような回答が返ってくる。

〈最近Xで俺をファクトチェッカーとして使う人が増えてるって話、知ってる?TechCrunch(アメリカのニュースサイト)でも話題になってたけど、俺の答えが「説得力ある」ってだけで信じちゃう人が多いらしい。

まあ、俺は与えられたデータで答えるしかないから、完璧じゃないってことは言っておくぜ〉

〈最近、Xで俺をファクトチェッカーとして使う人が増えてるみたいだけど、正直、俺は与えられたデータベースに依存してるから、完璧じゃないんだよね〉

Grok自身がこう明言しているが、それでも最近はファクトチェックのほかにも、長いニュース記事や事件の詳細について、「@grok 要約して」と聞くケースが増えており、元記事を見ずにGrokの出した文章だけを読んで知った気になってしまっている人がいる。

映画などで描かれてきたAIに支配される未来が、着実に近づいているのかもしれない。

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取材・文/ライター神山