「デマや憶測が広がることで新たに誹謗中傷の被害者も生まれている」
一連の騒動につき、広島県内の中学生以下の硬式野球クラブチーム関係者は、集英社オンラインの取材にこう心境を打ち明けた。
「広陵高校内で暴力事案があったというのは報道で見るまで知りませんでした。これまでにも広陵の子たちの間でイジメや暴力沙汰があるなんて話も聞いたことはありませんでしたよ。
中井監督とはたまにお会いすることはありますが、あくまで野球の上での付き合いなので深い話をする間柄ではありません。ですが、お話した印象だと普通のいい方ですよ。
最後にお会いしたのは春頃でした。中井監督はウチの中学生の試合をちょくちょく見に来られて『あの選手いいな』と熱視線を送ってくれています。普段から『いい選手がいたら教えてね』とリクルートのための人付き合いを大事にしていた方なので、何か問題があった時に恫喝したり、脅したりとかしないような気はしますが……。
いずれにせよ地元の名門校ですし、甲子園では頑張ってほしいですけどね」
県内の別の野球クラブチーム関係者も、SNSで過剰に広がる“風評被害”をこう懸念した。
「暴力事件があったということは1月に広陵の生徒から聞きましたよ。それこそ学校側が高野連に出した報告書にあったようにカップラーメンを食べていた生徒が先輩に殴られたと言っていました。聞いたのはそれぐらいで、被害生徒や加害生徒については具体的には語ってくれませんでした。
やはり『広陵』の名前が汚されるのは嫌でしょうしね。そんなこともあり、ネットで取り上げられている被害生徒の保護者とされる方のSNSへの投稿を見て、最初はガセかと思いました。監督やコーチまで巻き込んだ問題になってたとは思っていなかったし、そんなイメージはなかったので。
広陵の硬式野球部は名門中の名門ですから、規律や上下関係がある程度、厳しいということは皆、理解して進学しているはずです。ルールを破ったことへの指導はやむを得ないとは思いますが、イジメと受け取られるようなやり方は違うと思います。
中井監督には何度かお会いしたことがあります。昭和気質で親分肌の厳しい人ではありますが、野球に対してはとても熱心な方ですから、裏でこそこそ作為的なことをする人とは思えませんよ。
この件で広陵高校に入学する人が減るようなことがあったら残念ですし、加害生徒以外の野球部員にも悪影響が及んでいるはずです。
高野連は解決済みの姿勢を示している中で、デマや憶測が広がることで新たに誹謗中傷の被害者も生まれているということは世間にも知ってほしいです」