遺体の傷は首や腹など約10か所

県警によると、生徒は14日午後10時すぎにJR桐生駅前の交番に「父親を刺した」と自首してきた。警察官が自宅へ行くと父親はすでに死亡していた。

「自宅から包丁が見つかり、これが凶器とみられます。父親の遺体の傷は首や腹など約10か所に及んでいました。生徒は容疑を『間違いない』と認めており、13日に父親を刺したという供述をしています」(捜査関係者)

自宅付近を出入りする捜査員(撮影/集英社オンライン)
自宅付近を出入りする捜査員(撮影/集英社オンライン)
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男子生徒は両親と妹の4人暮らしで、母親と妹は県外の実家に帰省し、事件当時は父親と生徒の2人だけだったとみられるという。

現場はJR桐生駅から徒歩約15分の距離にある閑静な住宅街で、近所の人は13日ごろの異変に気がつかなかったと話す。

「14日夜の10時半ごろにサイレンが聞こえ、救急車と消防車が来ました。付近は老人ホームが多いのでどこかの施設で急病人が出たのかと思いましたが、外を見たら警察官がいて、遠回しに『泥棒ではないんですが...』という説明をされました。

あの家で、日頃から何か言い合う声だったりとかは聞いたこともないです。13日も何か物が落ちたりぶつかったりする音もしませんでしたね」(近所の60代男性)

別の近所の40代女性は亡くなった父親のAさんについて、

「すごい細身な男性でとにかく無口でした。ゴミ捨ての時に見かける程度で、あいさつしても会釈をするだけ。町内会の用事で会っても『はい』『ありがとうございます』とか、最低限の会話しかしなかったです」と話す。