USJの来場客数、2年連続世界3位に!

テーマエンターテインメント協会(TEA)とアメリカのコンサルティング会社AECOMが実施した調査によると、世界のテーマパーク来場者数ランキングで、フロリダ州のマジックキングダムが11年連続1位、カリフォルニア州のディズニーランドが2位、それについで日本のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が2年連続世界3位に入った。

来園者数は前年から3割増の1600万人を記録したが、この飛躍的な来場者増加は、ライバルである東京ディズニーリゾートの影響もあるという。

「同調査によると、東京ディズニーランドの来場者数はUSJに次いで4位、東京ディズニーシーは7位ということでした。

USJの来場者数世界3位というのは、ディズニーシーの『ファンタジースプリングス』の開催が今年に延期されたことと、ディズニーランドの新たな目玉スポット『美女と野獣』の人気が一段落したことにより、東京ディズニーリゾートからUSJに顧客が流れたためと考えられます。

東京ディズニーシー
東京ディズニーシー

しかし、最近の一番の要因となっている大きな違いは、USJと東京ディズニーリゾートでの“年間パスポートの有無”です。

東京ディズニーリゾートは2020年から年間パスポートを廃止したままにしていますが、これは来場者数を増やすというよりも来場者の体験価値や客単価を上げることに重きを置いているためです。

一方、USJは現在も年間パスポートを2種類販売していて、安いプランは年間大人2万円(税込)。USJの1日の入園料は大人9400円(税込)〜1万900円(税込)ですから、年に約2回来場すれば、年パス料金の元が取れるほどおトクなのです。

そのため、西日本在住者を中心とした年パス保有者によるリピート率の高さがUSJ来場者数増加の大きな要因の1つとなっています」(中島氏、以下同)

さらに最近の来場者数増加に訪日観光客の存在も大きく影響しているという。

「USJは定期的に『クールジャパン』を体感できるような日本を代表する人気コンテンツとのコラボが楽しめるイベントを開催しています。

過去にコラボした作品は、『ONE PIECE』や『進撃の巨人』、『鬼滅の刃』など国内外で高く評価されている作品ばかり。コロナ収束による“リベンジ消費”“リベンジ観光”も相まって、インバウンド客にも大人気なんです。

昨年コラボした『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』は、訪日観光客はもちろん、小学生連れの家族にも好評を博しました。

惜しまれつつも終了したアトラクション『スパイダーマン』イベントの成功も、昨年のUSJ来場者数増加に大きく関係しているでしょう」