「普通の番組なら即刻終了ですよね?」
毎年、『24時間テレビ』の放送をめぐっては、出演者のギャラ問題と募金活動の整合性、感動ポルノの指摘などがSNS上で議論され、「もう放送をやめるべきではないか?」という意見が多くあがっている。
特に今年は、系列局である日本海テレビジョン放送の元局長が、同番組の寄付金などを10年間にわたり着服していたことが発覚した後のはじめての放送。世間の風当たりはさらに強いものになっていた。
放送がせまった6月には、同局の水卜麻美アナウンサーが朝の情報番組『ZIP!』にて、「皆様からの信頼を裏切ってしまう行為です。改めて心よりお詫び申し上げます」と謝罪したのだが、ネット上では〈中止にするかどうしてもやりたいなら寄付の受付ナシでやるかのどっちかしかない〉〈着服が起こったような問題番組なのになんで放送を取り止めないんでしょう? 普通の番組なら即刻終了ですよね?〉〈24時間テレビはそろそろ辞めた方が良い〉といった声があがることに。
さらに7月29日に行われた日本テレビの定例社長会見では、石澤顕社長が再度騒動に言及したうえで、「チャリティーを継続していくことに大きな意義があると思います」と番組を存続させる理由を述べたものの、やはり世間の反応を見ると、なかなか理解が得られていない様子だった。
そして泣きっ面に蜂となってしまったのが、毎年恒例のマラソン企画への懸念。今年はお笑いタレントのやす子が1000人の応援走者と走ることになっていたが、この夏は史上最高クラスの猛暑となり、〈この中でマラソンをするのは無謀すぎる〉〈いますぐに中止するべきだ〉との意見が続出。
また、放送直前には、非常に勢力の強い台風が、放送日に接近するとの観測予報もでてしまったのだ……。(結局、天候など安全面を考慮して応援走者の参加はスタート前に中止)
そうした中で迎えた放送当日、結局、マラソンは台風の影響を考慮して、日産スタジアムの陸上トラックを周回するコースに変更。空が曇ったこともあり、安全性は確保されたのだが、今度は同じ場所を一人で、ひたすらグルグル回っているやす子の様子が、まるで罰ゲーム、体育の居残りの授業、運動部のペナルティだのと揶揄されてしまうことになった。