「正直“いまさら?”な処分です」

テレビ朝日の広報局広報部は、3月19日付の自社のプレスリリースでこのような発表をした。

「コンテンツ編成局第2制作部エグゼクティブディレクター(50才)は、2019 年から 2025 年1月にかけて、個人的な会食等の費用を会社に請求するなど、ルールを逸脱した経費処理をしておりました。調査の結果、不正に受領していた金額は総額約517万円になります」

また、経費の不正使用だけでなく、複数のスタッフへのパワハラも発覚したとして、テレビ朝日は19日付で当該社員と管理監督者に対し懲戒処分を下したという。同社HPや『テレ朝news』ではエグゼクティブディレクター(50才)の名前は公表していなかったが、同局の制作関係者によれば「友寄さんですよ。正直『なにをいまさら?』な処分です」と苦笑いする。

友寄氏といえば、2017年より放送されていた人気バラエティ旅番組「陸海空 地球征服するなんて」にて“ナスD”として親しまれ、自身の名前がついた冠番組「ナスD大冒険TV」では、プロデユーサーでありながら演者としても出演していた。

ナスD大冒険TV(テレビ朝日HPより)
ナスD大冒険TV(テレビ朝日HPより)
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前出の関係者によれば、パワハラに関しては「彼は上下関係なく自分の意にそぐわないことには当たりが強かった」と話す。

「若い頃から社内で一目は置かれていて番組作りにおいては優秀でしたが、気難しいタイプとみられていました。番組制作へのこだわりから、ぼーっとしてる人には『ふざけるなよ!』と声を荒らげるような場面もあった。外部社員には特にあたりが強く、人格を否定するような発言もあり、今の時代は完全にアウトです」(前同)

一方、パワハラよりも酷かったのは「拘束時間だ」と話す制作関係者もいる。

「彼が指揮する制作チームはとくに前時代的で、とにかく拘束時間が長くて酷かった。それに音を上げる人は多かった。パワハラも経費も自分のチームのなかから“刺された”(告発された)という噂がある」(制作会社ディレクター)