姫路市議会は高見氏の辞職勧告決議案を可決したが…

「私としては、間違ったことは一切していないという認識は変わりません。今後も議員としての職を全うしていく所存です」 

3月26日に自身のXにそんなポストをしたのは姫路市の高見千咲市議(30)だ。姫路市議会はこの日、高見氏の辞職勧告決議案を可決した。まだ市議1期目の高見氏が退場を突きつけられたのは、SNSの投稿が問題視されたためだ。

昨年11月16日の知事選最終日、神戸での斎藤元彦氏の街頭演説で聴衆整理をする高見千咲姫路市議(左) (撮影/集英社オンライン)
昨年11月16日の知事選最終日、神戸での斎藤元彦氏の街頭演説で聴衆整理をする高見千咲姫路市議(左) (撮影/集英社オンライン)
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「高見氏は昨年11月の知事選で『私は(斎藤陣営の)選対本部の人間』と主張した人物です。昨年11月以降、病気などを理由に市議会本会議をずっと欠席していながら、斎藤知事に都合が悪い発言をする人をSNSで批判してきました」(地元記者)

知事選では「斎藤知事を応援する」と言って立候補した立花孝志NHK党党首らが「疑惑は嘘で、斎藤知事はハメられた」と主張した。

その“黒幕”として名指しされた県議会調査特別委員会(百条委)のメンバーだった竹内英明元県議(享年50)は、SNSなどで猛烈な誹謗中傷を浴びる中で議員を辞職した後、今年1月18日に急逝した。自死とみられている。

その直後、立花氏は「竹内氏は逮捕される予定だったようです」と主張し、この発言もSNSで広まった。しかし兵庫県警の村井紀之本部長は1月20日に県議会で「全くの事実無根。明白な虚偽」と述べ、立花氏の主張の拡散を止めようとした。

高見氏のSNSより
高見氏のSNSより

これを知った高見氏が同じ日の夜に、「そもそも、兵庫県警の内部では知事選において、特定候補(斎藤知事ではない)の応援をするように通達されていたと聞いたんですけど」と、Xにポストしたことが辞職勧告決議の引き金になった。