「バッグは邪魔になることが多い」
同地域でピックアップ待機中のUber Eats配達員の2人組にも声をかけてみた。
「こういう貼り紙みたいな注意を受けたのは、『入口に自転車を止めるな』くらいかなぁ。タワマンとかだと『ああしろこうしろ』ってお達しが多いことはデリバリー仲間から聞きますね。
あとはタワマンでセキュリティが厳しいところだといちいち入館登録をするため紙に記入しなきゃいけなくて、届けるのに時間がかかるのが大変なことはあります。
例の貼り紙には『角バッグを使っての配達禁止』とありましたが、バッグはけっこう大きいので、背負ってるとこっちも邪魔なんですよね。店内でも周りにぶつかっちゃったりするし」(30代配達員)
「飲食店からはバッグに関しての注意書きがあります。ピックアップ画面には店舗からの注意事項が出るんですけど、『バッグは置いてきてください』とか『バッグを背負っての入店不可』とかは多いです。
だから、店の前にバイクを止めて、袋で商品もらって、戻ってきてバッグに入れるみたいなのはよくあります。マンション側からなんか言われた経験はないですけど、港区とか渋谷区とかみたいな地域だとあるかもしれないですね」(20代配達員)
次にもんじゃ焼きがソウルフードとして知られる中央区月島に移動して、聞き込みを続けてみた。まずはマンションの住民から。
「誤配で嫌になることはあるけど、何か壊されたりとか傷つけられたりっていうのはないかなぁ。私が引っ越したてきたとき、入口とかエレベーターにカバーをして、それでもけっこうぶつかるところはぶつかったと思うけど、何も言われてないしね」(60代主婦)
「うちはないけど、あっちの高層マンションでは台車禁止とかがあるみたい。やっぱりお高いから、共有部分の劣化とか気にするんじゃないのかな。修繕費がけっこうかかったりするから。
バッグは台車に比べて傷つけたりすることはなさそうだけど、あれってすごく大きいから、振り返ったら壁をこすって黒ずんだりとかするんじゃない?
あと、なんかコボしたりしたら、拭いても跡は残るからね。ある程度の『注意』は仕方ないんじゃないかな」(50代女性)
食料品を搬入していた50代の男性はこう語った。
「私は向こうの店からここの保育園に搬入してるだけなんだけど、こういう渋谷のマンションみたいな扱いはこの辺ではないですね。今も台車を使ってるし、周りでも台車や大きなバッグがダメっていうのは聞いたことがない。タワーマンションでも変わらないんじゃないかな?」