実はアナログゲームも作ってます

――記事のテーマからはズレますが、気になったことをいくつか伺いたいです。『BLEACH』を題材にしたかるた『BLEACH 巻頭歌骨牌』が集英社ゲームズのWebサイトに載っていますね。

 はい、『BLEACH 巻頭歌骨牌』は弊社のチームがファンクラブ運営チームと共同で作りました。

『BLEACH 巻頭歌骨牌』 © 久保帯人/集英社

――久保帯人先生の公式ファンクラブサイト『Klub Outside』で限定販売し、すぐに売り切れたのを覚えています。

 反響が想像以上でして、1000セットを3回にわたって販売したのですが、3回目でも発売後1時間ももたずに売り切れてしまいました。もう重版が間に合わない!という状況でした。そうした人気を鑑み、BLEACHファンのみなさまの熱い声を受けて、今度はファンクラブ会員向けだけではなく一般販売するべく動いております。続報はもう少しお待ちください。

――『BLEACH 巻頭歌骨牌』だけ特別に集英社ゲームズで作ったのですか。

 いえ。実は集英社ゲームズは、デジタルゲームだけでなくアナログゲームの企画・制作も事業として取り組んでいます。こちらはデジタルゲームと違って、集英社の作品を題材にしているものがメインで、ファングッズとしてもゲームとしても仕上がりに妥協することなく作っています。ボードゲームを担当してもらっているプロデューサーはものすごくセンスも良いので、色々な作品で積極的に仕掛けていきたいと思っています。

山本 集英社作品を使ったデジタルゲームはクオリティ高くおまかせできる会社さんが多い一方、アナログゲームはTCGなどを除けばあまり展開されていなかったと思います。そこを事業にするのは良い作戦だと思っています。

 企画はすべてチェックしていて、どれもひいき目なしで面白いです。2022年に新作のアナログゲームを二つ発売できる予定です。

――その発売予定のゲームの話を伺いたいです。

 残念ながら、どの作品をベースにしているといった話はまだ公開できません。話せることは、作品内に登場する重要な設定を上手く活用した、クイズ要素を備えたカードゲームを発売することくらいです。知識豊富なファンだけでなくその作品のファンじゃない方も一緒にプレイして、楽しめる内容になっています。

山本 作品そのものを知ってもらったり、キャラクターの知識を得る良いツールにもなりそうですね。

 ポイントは、ボードゲームクリエイターさんと共同で作っていることです。今回のゲームはその方のボードゲームが下地になっており、お互いのアイデアを合体して制作しています。ゲームクリエイターと尖った作品を生み出したい集英社ゲームズだからこそできる取り組みだと思っています。