アーティストやアニメとのコラボも! キャスティングへのこだわり
コニカミノルタプラネタリウムの施設で上映されるユニークな作品の数々は、嶋津さんを含めた10人ほどのチームで企画立案しているものがほとんど。全体的なプロデュースは嶋津さんが所属するチームの仕事だ。
上映プログラムはおよそ1年で切り替わるため、毎年、新作を生み出しているとのこと。チームで作っているとはいえ、アイデアが枯渇することはないのだろうか?
「作品づくりのインスピレーションは日々の中に転がっています。たとえば『星の美術館』という作品は、チームメンバーのひとりが美術館に行ったときに音声ガイドがおもしろかったことから着想を得たもの。日常の中で感じたものから『これをプラネタリウムにできないか』とイメージを膨らませます」
現在上映中のプログラム『星の美術館Ⅱ』は、観客が自分のスマートフォンで音声ガイドを選べるという実験的な仕様だ。音声ガイドを担当しているのは、アン ミカ、磯村勇斗、大塚明夫、四千頭身の4組。同じ星空を異なる個性のナレーションで楽しめる、何度でも行きたくなる内容になっている。
嶋津さんはどのような意図でこの4組をキャスティングしたのか?
「バラエティに富んだラインナップを意識しました。アン ミカさんのナレーションは超ポジティブで元気になる内容、磯村さんのものは臨場感あふれる神話の朗読、大塚さんのナレーションは真面目な解説、四千頭身さんの音声ガイドはひたすら笑える内容に。“同じ星でもいろんな見方ができる”というのが裏テーマなんですよ」
同社の作品は、俳優や声優、アーティストなど幅広いキャスティングが特徴的。人選について、嶋津さんは「作品の世界観に合致している人をブッキングします」と言う。