ホストクラブに革命を起こすために現役復帰

――今後、施行される可能性がある「ホスト新法」による規制について、思うことはありますか?

売掛の金額に規制をかけたとしても、何が基準とされるのか。売掛を一切禁止にしても、手持ちの現金のみで高額会計をすれば、それこそお金の出所に疑問は持たれるでしょう。

ただ、ひとつ問題を解消させられる方法があるとすれば、クレジットカードでの決済手数料の引き下げをすればいいと思います。

――クレジットカード決済の際、ホストクラブが決済代行業者に支払う手数料率は、通常の加盟店がクレジットカード会社に支払う手数料率よりもかなり高いそうですね。本来はこの手数料率を上乗せしてお客さんに請求するのは「加盟店違反」ですが、カード決済に対して10%と高額な手数料を上乗せすのが普通になってます。

女性も男性もはクレジットカードを持ってる人も多いですから、その手数料が下がって、カード決済を主流にすれば、売掛問題は少しは解消されるのではと思います。

現役時代の頼朝(本人提供)
現役時代の頼朝(本人提供)

だから、ホストクラブが代理業者に支払う手数料率を下げれば、お客さんへの負担は少し軽減される気はしますけどね。

――逆風が吹き荒れるホスト業界ですが、今年、頼朝さんが現役復帰。かつて「TOP DANDY」を運営していたgroupdandyグループの「GMC」という店舗で週1回ほど勤務しているそうですね。

復活ってほどではないですが今現在、ホストバブルだからこそ、今のレベルでのホストサービスではいつか弾ける。でも女性の自立も著しく、収入アップした方も多いし、遊び場としての発展もあると考えたんです。

かつては色恋で売ったこともある僕ですけど、これからのホストクラブが何を売りに営業していくかと考えたときに、シャンパンコールの生みの親である僕は、シャンパーニュの正しい歴史や知識、注ぎ方、味わい方を知ることのできる場にすべきなんじゃないかと思ったんです。

僕はJ.S.A.(日本ソムリエ協会)のソムリエ資格などを取得しているので、ホストでありソムリエでもある“ホスリエ”として、ホストクラブに革命を起こしますよ。

シャンパングラスを持つ頼朝氏。代名詞となった“目ヂカラ”は健在(本人提供)
シャンパングラスを持つ頼朝氏。代名詞となった“目ヂカラ”は健在(本人提供)
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女性客を救済するための「ホスト新法」設立のために奔走する塩村参議院議員の事務所には、「自ら選んで売掛をしているから規制しないでほしい」「ホスト新法で私の担当ホストを苦しめないでほしい」といった“ホス狂”たちの声が寄せられており、なかには嫌がらせや殺害予告もあるという。

頼朝氏の言う「ホストクラブをシャンパンを楽しめる空間に」が実現すれば、ひょっとしたらホスト業界の風向きも変わるかもしれない。

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取材・文/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班