「広告収益分配プログラム」で機能しなくなったリプ欄

一番大きな問題、というよりもユーザーがよく目にするのは、バズっているツイートのリプ欄にあふれかえる“謎のコメント”だろう。

バズらなくてもフォロワー数が多い場合など、一定数のインプレッション(表示回数)が見込めるポストほぼすべてに、この謎のコメントが溢れかえっている。

“謎の外国人アカウント”で荒れるリプ欄。イーロン・マスク買収後、変わり果てたTwitterは「終焉」へと向かってしまうのか?_02
謎のリプライで埋めつくされるリプライ欄

これは、「広告収益分配プログラム」が導入されたことが原因だ。

広告収益分配プログラムは、一定数以上のインプレッションがないと申し込むことができず、申し込み後はインプレッション数などに応じて収益が振り込まれる仕組みとなっている。

そのため、バズっているツイートに返信(リプライ)するとインプレッション数を稼げることに気づいた広告収益分配目当てのユーザーが、(おそらくは)botを使って手動、自動問わずたくさんの返信をつけるようになったのだ。

これが謎のコメントであふれかえるリプ欄の正体である。

また、何回コメントしても有料プランの表示のブースト効果によってほかのユーザーよりも上位に表示されるため、意味のないコメントをいくつもリプライするユーザーまで現れている。

さらにはこれ以外にも、リプライからフィッシングサイトや広告収益目的のサイトに誘導するために、他人のコメントをコピペして誘導リンクをリプライしてくるbotまで登場するなど、まさに混沌とした状況に陥っている。