「No! 幽霊会員」を掲げる、RIZAPの健康に対する信念
RIZAPではITへの投資、人材の確保を進め、社内でデータやノウハウを内製化。chocoZAPスタート前の2022年6月にIT子会社「RIZAPテクノロジーズ」を発足し、同グループのさらなる事業展開に活かす方針である。
「chocoZAPのアプリでは、トレーニングした内容や摂った食事を記録する機能を搭載しており、健康管理を数値化できるようにしています。そして、いずれは取得したデータを基に、お客さま一人一人に合ったフィードバックをアプリが自動でできるように開発を進めております。『今日はカロリーを取りすぎたからこれぐらい運動しよう』といった具合にお客さまを支える仕組みを作りたい。
RIZAPではパーソナルトレーナーが、トレーニングや食事メニューを逐一フィードバックするメソッドを取り入れていますが、chocoZAPでもやり方は違えど、お客さまの健康づくりをお手伝いするという姿勢は崩していません」
変革のきっかけとなり、経営の第2の柱となったchocoZAPだが、その根幹にはRIZAPのときから変わらない健康づくりに対する考え方が根づいている。
「我々はRIZAPの事業を始めた当時より『運動の続かない人が続けられるようにどのようにお手伝いできるか』をミッションにしてきた企業です。そうした信念の下で活動してきたので、弊社では幽霊会員を生ませない努力を続けています。
フィットネスジムを運営する企業の中には、幽霊会員は施設を利用せずにお金だけを落としてくれるありがたい存在と捉えている企業もあるかもしれません。しかし弊社としては、せっかく入会してもらったからには長く続けてもらいたいという考え方を大切にしているので、幽霊会員の発生はむしろ我々の目指す理想とはほど遠い現象なんです。
chocoZAPではデジタルならではの力を活用した幽霊会員対策を施しています。来店記録がすべてアプリを通して記録されるため、来店頻度が減るとアプリ側から『ジムに来てください!』という旨の動画を送ることもあります。爽やかなトレーナーが土下座して頼み込んだり、熱血トレーナーが激励のメッセージを送って気合を入れたり、とクスっと笑ってしまうような動画を送ることもあるので、『何やっているんだ』と思いながら、少しでもジムに来てもらえるとありがたいですね(笑)」