“人間味”が魅力のジェイソン・ボーン

シュワ&スタローンも真っ青? 世界一幸せな国フィンランドで不死身のヒーロー映画が爆誕!笑っちゃうほどの不死身ぶりを解説_6
『ボーン・スプレマシー』
DVD 1,572円税込
Film ©2004 Motion Picture THETA Produktionsgesellschaft mbH & Co. KG and Universal Studios. All Rights Reserved.

『ボーン・アイデンティティー』(2002)に始まるシリーズの主人公ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は、米国CIAが3000万ドルかけて作り上げた人間兵器のような究極の諜報員で、要人暗殺ミッションをしくじって撃たれ、記憶喪失になったという設定だ。
格闘技や武器の扱い、車の運転テクニックはもちろん、語学力も危機察知能力も最高の達人で、身体的ダメージへの耐性も強い、まさに不死身の男。

第2作『ボーン・スプレマシー』(2004)は特に不死身シーンが満載だ。ベルリンの地下鉄高架駅で追い詰められた際には、線路を横切って川に浮かぶ曳舟に決死のジャンプ。足を捻挫するが、そのままモスクワへ移動するタフさを見せる。そして今度はスナイパーに肩を撃ち抜かれるもウォッカを吹きかけてワイルドに消毒し、壮絶なカー・チェイスの末にスナイパーを仕留めている。

このあたりはランボーやアアタミと同じような不死身ぶりだ。ただし、ボーンの場合、ターゲットの家族を目にして非情に徹しきれず暗殺を躊躇するような人間味こそが魅力となっている。

シュワ&スタローンも真っ青? 世界一幸せな国フィンランドで不死身のヒーロー映画が爆誕!笑っちゃうほどの不死身ぶりを解説_7
『SISU/シス 不死身の男』
© 2022 FREEZING POINT OY AND IMMORTAL SISU UK LTD. ALL RIGHTS
RESERVED.
すべての画像を見る

こうしていろいろな作品の不死身ヒーローを比較してみると、頭脳・知識・武器の扱い方への習熟によってどんな困難にも対応するボンドやボーン、体力勝負のランボーやメイトリックスのようなマッチョ系、そして満身創痍ながら驚異の回復力で生き残るマックス、といろいろなタイプがいる。

それら歴代の不死身キャラのいいとこ取りをしたキャラクターが『SUSU /シス 不死身の男』のアアタミだといえそうだ。

フィンランドのアクション映画、恐るべし!

文/谷川建司

『SISU/シス 不死身の男』(2022)SISU 上映時間:1時間31分/フィンランド

1944年 第二次世界大戦末期、ソ連に侵攻され、ナチス・ドイツに国土を焼き尽くされたフィンランド。凍てつく荒野を旅する老兵アアタミ・コルピ(ヨルマ・トンミラ)は、愛犬ウッコを連れ、掘り当てた金塊を運ぶ途中でブルーノ・ヘルドルフ中尉(アクセル・ヘニー)率いるナチスの戦車隊に遭遇、金塊も命も狙われるハメに。アアタミが手にしているのはツルハシ1本と折れない心=SISUだけ。それでも戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊相手に、機銃掃射を浴びても、地雷原に追い込まれても、縛り首にあっても、挙句の果てに戦闘機にツルハシ1本で食らいついても、絶対に死なない! 多勢の敵を相手に、アアタミはいかにして戦い、そして生き抜くのか――。そしてアアタミの目的地とは?

10月27日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
© 2022 FREEZING POINT OY AND IMMORTAL SISU UK LTD. ALL RIGHTS
RESERVED.

twitter:https://twitter.com/sisu_japan @SISU_japan #シス不死身の男 
公式サイト:https://happinet-phantom.com/sisu/