ワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM5」にはない強みは?

1000Xシリーズの現行ラインナップには、ソニーの最先端技術を搭載するワイヤレスヘッドフォン「WH-1000XM5」(ソニーストア価格:5万9400円)も用意されています。マーク5と多少価格差はありますが、新しいイヤフォン/ヘッドフォンの購入を検討している方のなかには、どちらを買おうか悩んでいる人も多いかもしれません。

WH-1000XM5は非常に完成度の高いヘッドフォンですが、一方のマーク5もまた、サウンドのスケール感やANCの効果において引けを取っていません。むしろ充電ケースのサイズも含めてコンパクトに持ち歩けることや、耳に装着したときにも目立ちにくいことから、仕事用のコミュニケーションツールとしてはイヤフォンタイプのマーク5のほうが適しているといえます。

また、たとえば飛行機を使った出張時などには、手荷物を格段にコンパクトにできるマーク5はとても重宝します。ただし、完全ワイヤレスイヤフォンは機内エンターテインメントシステムとの有線接続ができません。一方のWH-1000XM5にはヘッドフォンケーブル入力端子が用意されているので、ケーブルさえ用意すれば機内でもサッと取り出して利用することができます。

もしマーク5を機内エンターテインメントにも活用したい場合は、エレコムのBluetoothトランスミッター「LBT-ATR01BK」のように、機内エンターテインメントのオーディオ出力に装着してオーディオ信号をワイヤレスで飛ばせるデバイスを組み合わせるとよいでしょう。

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機内エンターテインメントシステムを“ワイヤレス化”できるエレコムのBluetoothトランスミッター「LBT-ATR01BK」

「ワイヤレスヘッドフォンに比べて、ワイヤレスイヤフォンは連続駆動時間が少ないことが心配」という声もよく聞きますが、ソニーのマーク5は、ANC機能をオンにした状態で、最大8時間の連続オーディオ再生に対応。加えて充電ケースで2回チャージができるので、トータルで24時間のバッテリー持続時間を実現しています。普段のリスニング用途であればバッテリーが尽きる心配もなさそうです。

WH-1000XM5に対するマーク5の弱点を強いて挙げるとすれば、本体が小さいために、紛失する恐れがあること。しかしその点においても、マーク5はワイヤレスイヤフォンとAndroidスマートフォンを簡単にペアリングできる「Google Fast Pair」内の「探す」機能に対応しているので、いざというときにも着信音を鳴らして探すことができます(iPhoneは非対応)。

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右はソニーのヘッドフォン「WH-1000XM4」。イヤフォンはコンパクトで持ち歩きやすい反面、紛失には気をつけて使う必要がある

イヤフォンとヘッドフォン、どちらを選ぶかは個人の好みによるところがありますが、筆者としては、イヤフォンには耳に装着したときの負担感が少なく、蒸し暑い夏も含めてオールシーズンで使いやすいなどのアドバンテージがあると感じています。

特にマーク5はイヤフォン本体がIPX4相当の防滴対応なので、フィットネスジムなどで身体を動かしながら、またはキッチンで料理をしながら音楽を楽しむ使い方に適しています。