音のキャラクターが異なる2機種

マーク5のライバル機種として真っ先に挙げられるのは、同価格帯かつANC機能を搭載するApple純正の「AirPods Pro」(3万9800円)です。実際、筆者も「AirPods Proとソニーのワイヤレスイヤフォン、どっちを買ったほうがいい?」と聞かれることがよくあります。

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アクティブノイズキャンセリング機能を搭載する完全ワイヤレスイヤフォンの定番「AirPods Pro」(写真右)

スペック表ではわからない両製品の大きな違いをひとつ挙げるとすれば、それは「音のキャラクター」です。

音質そのものはどちらのイヤフォンも完成度が高く、たとえばボーカルの声や楽器の音色のリアリティ、低音のパワフルさなどは、それぞれ非常にハイレベル。音のキャラクターはマーク5が「ウォームな濃厚系」で、オーディオ的なきめ細かさが特徴です。対するAirPods Proは、ハンズフリー通話の快適さも徹底的に追求された「クールなクリア系」のサウンドだといえます。

形状同様に、音質も個人の好みが分かれるところなので、できればショップなどで実機を体験しながら、どちらが自分の好みに合うサウンドなのかを聴き比べてみるべきです。ANC機能の消音効果もまた、イヤフォン本体のデザインや付属するイヤーチップの違いなどによって、自分の耳に合う/合わないが若干出てくるので、やはり実機を試すことが購入前の大事なポイントになります。