勉強せずに取った100 点と、死に物狂いで取った100 点には価値の差はない

英語の業界でも、「ぼくが考えたさいきょうの勉強法」のようなものが多すぎます。

とくに、SNS の普及も相まって、「俺が英語をできるようになった方法」とか「私なりのメソッド」みたいなものが氾濫していて、いろんな人がいろんなところで、持論を展開しまくっています。

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挙句の果てには、科学的に非効率とされている勉強法でさえ、「これで成績が伸びた!」とサンプル数の少ない意見を宣伝するような人も出てきています。

そもそも、時間と気合でゴリ押しした勉強をして、成果を上げた人にとっては、どんなに非効率な勉強法でも「ぼくが考えたさいきょうの勉強法」になってしまいます。

そして、「自分はこれで成績が上がった」という体験があるから、一切疑うことないどころか、親切心をもって、他の人にも勧めてしまうのです。

オリジナルの勉強法を導き出すプロセス自体が楽しくて、趣味として勉強をすることが好きな人ならば、それでもかまいません。電車があってもマラソンランナーは走ります。

ただ、ここでは「目標達成に役に立つ」勉強に絞って話をしています。そして、そうした勉強の成果は「英語力」や「年収」として、残酷なまでに、数字で示されることになります。

どんなにがんばっていたとしても、勉強のプロセスは、結果には一切反映されません。

ほぼ勉強せずに取った100 点と、死に物狂いで取った100 点には、価値の差はありません。そう考えると、プロセスは「よりラクな方」がいいはずです。
 
文/岡 健作

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『勉強の戦略――9割の「努力」をやめ、真に必要な一点に集中する』(朝日新聞出版)
岡 健作 (著)
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2023/7/21
¥1,760
200ページ
ISBN:978-4023322905
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