勉強こそ「外注」する必要性がある
勉強も「他人に任せる」ことで、必要な労力を減らしておく必要があります。
勉強の総量を減らすための判断基準は、まず「本当に自分でやるべきことなのか?」を見極めることにあります。先ほども言いましたが、なんでもかんでも自分でやっていたら、目標を達成するのに、とても時間がかかってしまいます。
社会人には、そんな時間はありません。
あなたがダイエットをするときに「5キロのランニング」と「ヘルシーな料理」の両方が必要だったとしましょう。
でも、ランニングをしながら、同時に料理を作ることはもちろん不可能です。
一方で、人に任せることができれば、ランニングと料理を同時進行できます。この場合だと「誰かに代わりに走ってもらう」ことに意味がないので、「料理を誰かに作ってもらう」ようにすべきです。
もちろん、料理が得意な誰かに作ってもらってもいいし、コンビニやレストランでヘルシーな料理を買うのも「任せる」方法の一つです。
この考えは、会社の経営に似ています。
社員に仕事を任せず、社長が自らずっと手を動かしている会社は、なかなか大きくなりません。一方で、成功する経営者は、自分でやらなくてもいいタスクを、適切に社員や委託先の人に任せている。その時間で、自分がすべきことにあてる時間を確保しています。
つまり、うまく「外注」をしているのです。
私は受講生の方々を見ていて、勉強こそ「外注」する必要性がある、と日々感じています。
では、勉強と人生の効率を最大化できる「外注化」について、説明しましょう。
勉強に限って「他人に頼ってはダメだ」なんて、よく考えたらおかしな話
外注化とは、「苦手なことや手が回らないことを、他者に任せること」と、ここでは定義しておきましょう。
一方で、「人に頼るなんてズルい」「自分でやることにこそ意味があるんだ」という考えをお持ちの方が一定数いることは、私も理解しています。
でも、「なんでも他人に頼らず、一人でやらないといけない」というのは、思い込みです。だって、そもそも私たちは、普段から他人に助けられて生きています。
電車や電気、ガスを使えるのは、誰かが裏で支えてくれるおかげです。自分の力で電車を運転したり、発電したりすることはできませんよね。できたとしても、電車を作ったり、原油を掘削したりすることはできません。
普段からみんなで力を貸し借りしながら生きているにもかかわらず、勉強に限って「他人に頼ってはダメだ」なんて、よく考えたらおかしな話です。
しかも現代では、大変ありがたいことに、外注できる先は「人」以外も可能になっています。たとえば、苦手な掃除をルンバに頼んだり、面倒くさい洗濯をドラム式洗濯機に頼んだり、人工知能をもちいたプログラムにさまざまな作業をやってもらうことは、まさしく立派な「外注」の一例です。