岸田首相の中東訪問に同行するとしていた木原氏だが…

時は流れ、種雄さんの死から8年後、銀座でホステスをしていたX子さんが出会い、結婚したのが、客としてX子さんのクラブを訪れていた自民党の木原誠二衆院議員だった。

岸田文雄首相の「最側近」として知られ、2021年からは官房副長官として「新しい資本主義」など岸田政権の看板政策の策定にも携わってきた。その仕事ぶりは「陰の総理」とも言われ、永田町では「総理は松野官房長官よりも、木原副長官に仕事を任せ、相談している」(自民党幹部)と評されている。

木原副長官(写真/共同通信社)
木原副長官(写真/共同通信社)
すべての画像を見る

絶大な権力を握る木原氏だが、人望はイマイチのようだ。全国紙政治部記者が語る。

「とにかく相手によって態度を変える人。自分より上の立場の政治家や、ベテラン記者にはぺこぺこ対応する一方、若手記者の前ではスマホを常にいじって、話を聞いていないフリをします。何か重要なメールやニュースをチェックしているのかと思いきや、ホーム画面を横に動かしているだけ。たとえ取材に応えても、質問に嘘をつくこともしばしばある」

「週刊文春」が種雄さんの不審死をめぐる疑惑について報じた直後、木原氏は代理人を通じて「事実無根の内容。文藝春秋社に対し、刑事告訴を含め厳正に対応いたします」などとするコメントを発表。その一方、「家族のケアが必要だから」という理由で、記者団の取材には応じていない。また、7月16日からの岸田首相の中東訪問には同行すると記者団に連絡しながら、姿を見せなかった。

20日の会見で、種雄さんの姉は「私たちが今ここにいるのが、すべて。事実無根ではありません。訴えるのではなくて、みんなの前で説明をしてほしい。何もないのであれば、説明できるのではないかと思います」と語った。

遺族の思いを、木原氏はどう受けとめるのだろうか。

※「集英社オンライン」では、今回の”事件”について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班