合理的だが抑止効果には疑問
タッチパネルを客が押すことで「20歳未満と知りながら販売したわけでない」と説明できるようになる。販売する企業が罰せられる可能性は低くなるわけだ。
とはいえ、画面上には「いいえ」が表示されず「はい」一択のコンビニも少なくない。こうした状況下、レジ前にて「すみません、やっぱり自分はまだ19歳なので買うのをやめます」などと自己申告する客がどれだけいるのか。
選択の余地がないものは確認ですらないのでは?
「購入者にパネルを押させることで、20歳未満の方への抑止効果がどれだけ働いているか、たしかに疑問の余地はありますね。しかし、この手順を踏めば、違法に販売してしまうリスクを減らすことができる。
口頭で確認する手間も省け、店員が接客のたびに自ら判断する必要もない。合理的、効率的に酒、タバコを販売できるというのが企業側の視点と思われます」
店によっては、明らかに20歳を超えているであろう客に対しては店員が確認ボタンを押してくれるケースもある。しかし、その後、見た目が老けている20歳未満だったことが発覚した場合、店側は罪に問われるのだろうか?
「客が20歳未満であると店側が知らなかったのであれば処罰の対象とはなりません。しかし、年齢確認措置を講じなかったことは違法の可能性が高いです。この違法にあたる行為を企業としては極力避けたいところです。
特に近年、企業には法令遵守だけでなく、より広義に社会的道徳、社会的規範まで含めたコンプライアンスが求められています。店舗や店員の自主性に任せるより、一律タッチパネルで確認することで、漏れなくどの店でも年齢確認を行い、法律並びに社会道徳もきっちり守っているということになるわけです」