モラルの欠落した大人たちが集まる理由
デザイン事務所のような小規模の組織では、モラルの欠落した人が大量に存在します。
そういった人たちとも仕事で関わらなければいけないので、精神がじわじわと蝕まれていきます。
モラルが欠落した人が多いのにはいくつか理由があります。ひとつは規模の小さい組織には対人関係が希薄な人が集まりやすく、そういう人は相手を思いやる気持ちが著しく低いです。
そして、デザイン事務所やベンチャー企業の面接をいくつか受けてきて感じたのが、選考回数の少なさです。一次面接を受けて、通過すると即社長面接となり、そこで内定が出て条件のすり合わせをします。
そこには、大手企業のようなSPI試験や適性検査、複数回の面接も存在しません。
そんなザルのような入社試験を通過して来た人たちは、協調性がなく、他者への思いやりも欠如している人が多い傾向にあります。
ただ、僕もデザイン事務所にいる側の人間なので、自分も人間性に難ありということを自覚しながら、少しでも相手が不快にならないように相手の気持ちを考え、気遣いをしなければと考えてはいます。同じ組織にいるということは自分自身もその人たちと同じレベルなので、自分を映す鏡のように見つめ直すようにしています。
そして、モラルが欠落するのにはもうひとつ理由があります。
行き過ぎた「変わり者アピ」
それは、デザイナーを志す人は自分のことを特別な存在と思っていることが多いこと。
そもそも美術やデザインを学んでいると、「変わっている」を褒め言葉と捉える人が多いです。そして、デザイナー系の人たちはあえて、「自分は変わり者アピール」をしたがります。
このような「変わり者アピ」が行き過ぎた末に相手への思いやりと、自分が対外的にどう見られているのかが理解できない大人へとなっていきます。そういう人は平気で相手に対して罵詈雑言を吐いたりもします。
デザイン事務所や広告制作の少し上の世代の人たちは特にこの風潮を引きずっていて、悪びれることなく「クソ野郎!」「殺すぞ!」「F●CK!」などの汚い言葉を相手にぶつけます。常識人が使わない言葉を使う=独創的な異端者とでも思っているようです。
奇抜な言葉遣いは別にいいのですが、誰かが傷つくようなものの言い方はしてはいけないなと思います。たとえ冗談であっても、冗談かどうかは受け取る側からするとわかりようがありません。