「お客さんと付き合ってました(笑)」
――学生時代からイベントサークルを立ち上げるなど遊びまくっていた頼朝さん。当時からさぞモテたのでは?
ホストになる前から貢いでくれる女性が年齢関係なく周囲にいましたね。服やアクセサリーなどをプレゼントしてくれたりとか、「じゃ、これ」って感じでお金を渡してきてくれたり。僕からたかったわけじゃないですよ。
自分のことを商品だと思って女性と接していたホスト時代と違って、当時は女性に自分を売り込んでいる自覚はなかったんですけどね。
――そしてホストの世界へ。今は本当の彼女のように扱う「本カノ営業(本営)」と呼ばれるスタイルもありますが、頼朝さんはそのような営業はしていなかったのでしょうか。
色恋して売るのはかったるいし、マイナス要素しかない……けど、今だから言いますけど、お客さんと付き合ってました(笑)。
だって、完全にホストライフに浸かってたからお客さん以外に費やす時間がないし、お店に来ない子と付き合うのは他のお客さんに対しても申し訳ない気持ちがありましたから。
ただ、その子が一番お金を使ってくれる客だったから付き合ってたわけじゃないですよ。
5年くらい付き合ってたのかな。今に至るまで、その子以上に長く付き合った人はいません。
――長く付き合っていたのに結婚しなかったんですね。
「好き」や「愛してる」は嘘でないので言いましたけど、「結婚しよう」だけは言いませんでしたね。
――なぜですか?
当時、結婚自体したいと思えなかった。結婚するなら離婚はしたくない。不倫もしたくないし、してほしくない。そうやって結婚できない理由ばかり考えていて、どんどん結婚のハードルが上がっていったんです。
実は僕自身、幼稚園のときに両親が離婚していて母子家庭で育っているから、結婚そのものを真面目に考えてしまうんですよね。もちろん、結婚して温かい家庭を作りたい気持ちはあるんですけど。