今日も仕事を休んでいます
「小学校を卒業するまでの2年間、私の人権のない生活は続きました」
そう振り返る鈴木さんに対する土岐容疑者のイジメは、中学に入るととたんにやむようになった。
「中学校はほかのふたつの小学校からも生徒が上がってくるので、派手なグループもいっぱいあって、土岐たちはむしろ目立たない大人しい存在になっていきました。ヤツらはいじめもせず静かに生活し始めて、私はクラスも違ったので土岐たちからしたら空気みたいな存在になりました。それでも小学生の時のイジメが深い傷になり、2年間は保健室に通っていました」
そして、女性の傷は今なお癒えず、それどころか今回の事件でさらに深くえぐられてしまった。
「大人になって決心して大学病院の精神科にも行きましたが、過食症とうつ傾向と診断されましたし、今でも人の多い場所に行くと息苦しくなってしまいます。そして、先日のニュースで土岐を見てから過去のトラウマがよみがえって体調が悪くなり、今日も仕事を休んでいます」
鈴木さんの傷は今も癒えていない。
いっぽう、取材班のもとには、土岐容疑者が長崎時代に町おこしで奮闘していたエピソードや、マッサージ店の女性客から「心優しいお姉さんだった」「仕事に猛進して子煩悩だった」といった声も複数届いている。
逮捕後、土岐容疑者は警察の取り調べに対し「すべて黙秘します」と話しているという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班