処分すべきアイテム③ 

着られるけれど、ピンとこない服 

物理的に無理な服はわかりやすいのですが、何よりやっかいなのは、どこか変、なんだかおかしいな、と感じる服です。「昔すごく似合った服」「褒められた服」などの得意アイテム、まだクロゼットに大事にとってありませんか?

そういった服に袖をぜひ通してみてください。するとあら不思議。あんなに似合っていてイケていたはずの服が、「なんだかへんてこ」になっていることが多いはずです。

理由は二つあります。一つは、そのアイテムが、 「当時かっこよかった」アイテムだから。私たちは、自分でも意識せずに「時代」というメガネをかけて物事を見ています。生地の分量、質感、全体のシルエットなど、時代はディテールに宿っています。

ですから、当時の空気感の中ではかっこよく見えても、今の時代のメガネをかけて見ると、「なんでこれをいいと感じたのかしら?」と思うくらい、へんてこに見えるのです。

もう一つの理由は、私たちの体型が変わったから。体の肉づきが変わり、服の生地がのる場所や分量が違ってきたので、「あの頃」と同じシルエットでは着られなくなっているからです。「なんだか今日は気分が晴れないわ」と感じたときは、もしかしたら着ている服が原因かもしれません。

気分は正直です。こういった服も処分しましょう。


処分すべきアイテム④

30代、40代の頃に買った服 

金銭的にゆとりが生まれ、贅沢ができるようになった30代、40代の頃、ファッションで私たちが目指していたのは、「大人に見える」ということでした。その頃の私たちがこぞって買ったのが、上質でコンサバな、ベーシックな服。

一生ものだと思ってハイブランドのシンプルなカシミアコートやニットを、「清水買い」した方もいらっしゃるのではないでしょうか? 

60歳になって、オシャレがうまくいかなくなった全ての人への処方箋。新しい自分になるためにサヨナラすべき洋服とは_3

ところが、実際に立派な大人(笑)になった私たちが今、そういった服を着るとどうなるかというと、「大人に見える」のではなく「BBAに見える」。若い子が昔のコンサバで上質な服を着るとかっこよく見えるのに、本当の大人が着ると、ただのババくさいおばさんになってしまうのです。

そして困ったことに、そういった服は、ものがいいだけにほとんど劣化もしていないし、大枚をはたいた記憶があるのでなかなか捨てられない。

でも今、その服を着たいと思いますか?気分が上がりますか?

おそらく、その服が再びあなたを輝かせてくれることはありません。はい、これもリサイクルショップへ。若い子がきっとかっこよく着てくれるはずです。