放課後に毎日5本ペースでフェイクニュースをつくる高校生
「放課後に毎日5本ペースでフェイクニュースをつくっているという高校生が言うには『クラスでも4割くらいがやっているよ』。自宅での取材時に母親がいたのですが、驚いたことに母親は息子を叱るどころか『もっとやれ』と。『ちゃんとつくりなさい』と催促し、キーボードを打つ子供の手が止まると『私が助けてあげる』と言って手伝うのです。著名な女優の名をあげて、『怪我したとか、大変な目にあった、みたいに書けばいいじゃない』『そうだね、お母さん』というやりとりにはビックリしましたよ」
そうして得たお金でBMWやベンツといった高級車を買う。「ボロボロの車だらけの村に、突然ピカピカの高級車が走っている光景は異様でした」と佐野氏は当時を振り返る。
主義・主張に関係なく、ここまでカネ儲けに走るのは驚きだ。プラットフォーム側も規制を試みているが、まるで「いたちごっこ」のような状態が続いている。
やはり、特定の情報の真偽を議論すること以上に、情報分析には情報の利用目的やタイミングの観点から背景を読み解くことが求められる。フェイクニュースも含めた世論工作が氾濫する現代社会において、情報を読み解くスキルを持つことは欠かすことができないものとなるだろう。
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