カジュアルデザインの帽子を被せたタイプが登場

自転車での走行時の安全を確保するためには、ヘルメットを着用すべきというのはよくわかったが、実際気軽に取り入れやすいものはないのだろうか?

「通勤、通学に使いたい人や高齢者に人気なのがヘルメットに専用の帽子を被せたタイプです。特に昨年末に発売したキャップタイプは女性にも人気ですね。

見た目は帽子なので、いろんなタイプの自転車にも合わせやすいと思います。大きめのツバで日差しをしっかりガードし、視野を妨げない角度で設計されています。夜間のお出かけにも安心なリフレクター素材です。男女どちらでも違和感なくかぶれることで、イベント等で展示すると注目度が高いですね」(柿山さん)

4月1日から自転車のヘルメット着用努力義務化スタート。被る?被らない? 手軽なヘルメットはないの?_3
写真協力:株式会社オージーケーカブト(写真はリベロ)

「その他にも女性や高齢者に注目されているのがリボンが着いた帽子タイプのヘルメットです。リボンはデザインのアクセントだけでなく、ツバの跳ね上げ構造になっていて、走行時のばたつきを抑え視認性を確保しています。これなら被れそうと高齢者の方にも好評でした。2019年くらいから製造していましたが、ここにきてさらに需要が高まっています」(柿山さん)

4月1日から自転車のヘルメット着用努力義務化スタート。被る?被らない? 手軽なヘルメットはないの?_4
写真協力:株式会社オージーケーカブト(写真はシクレ)
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「ヘルメットといってもさまざまな種類があります。こういった帽子を被せたタイプで安全基準を満たした商品があることを知っていただき、普段着に合わせて着用いただければと思っています」
(柿山さん)

自転車は手軽な乗り物で、車やバイクに比べて油断しがちだが、転倒などして頭部に損傷を受けると、死亡に至ることも。ヘルメットの着用はあくまでもその人の努力にゆだねられるが、ヘルメット着用によって頭部をカバーし、命が守られるということは間違いない。


取材・文/百田なつき