ストレスと性犯罪の関係
たしかに性犯罪が起こる原因は、かならずしも性的快楽だけを目的としたものとは限らない。むしろ、加害者がゆがんだ形で支配欲を膨らませたり、ストレス発散として行ったりすることの方が多いのだ。
大人の痴漢などもストレスから引き起こされる傾向があるとされている。会社や家庭でストレスをため込むと、自分がダメな人間だと思って自信をなくす。自尊心が削られるのだ。
そんな時、彼らは通勤途中で痴漢行為をすることによって、「自分は相手を支配しているんだ」「自分は強い人間なんだ」と感じる。それで、ストレスからくる劣等感を解消するのだ。電車通勤しているビジネスマンにとっては、自分より弱い立場の女性の乗客がターゲットになる。
だが、教員たちはもっと身近なところに自分より弱い立場の異性がいる。それが学校の生徒たちなのだ。そして、彼らが生徒をターゲットにした時、性犯罪が起こることがあるのである。
もちろん、被害を受けた子供にしてみれば、教員のストレスなど知ったことではないだろう。子供たちはそれによって一生残る傷を負うわけであり、教員が何を言おうとも言い訳でしかない。
もし学校での性犯罪がストレスによって引き起こされているのならば、国や教育委員会にも責任があるのは明らかだ。根本的な解決をせずに発覚した事件でのみ処分するのは、モグラ叩きのような対症療法でしかない。
そう考えると、学校で起きている性犯罪防止の取り組みは、学校に関わるすべての人間が早急に取り組まなければならないことだといえるだろう。