日本でも来年度から始まる”性暴力”についての教育
―――性教育が不十分と言われる日本でも、来年から学校で性に関する新しい教育が始まるとお聞きしました。
はい、令和2年に内閣府男女共同参画局で「性犯罪・性暴力対策の強化の方針」が決定し、各省庁がそれぞれの対策を行うことになりました。「生命(いのち)の安全教育」は、文部科学省に割り当てられた課題の1つです。
子どもたちを性暴力の被害者、加害者、そして傍観者にさせないために、発達の段階ごとに「生命の大切さ」や、「自分や相手を尊重し、大事にすること」、「性暴力の被害にあったときの適切な対応の仕方」などを指導します。
―――具体的にどのような学習が行われるのですか?
水着で隠れる部分は勝手に見たり触ったりしてはいけないということ(プライベートゾーン)、人との適切な距離感について。またインターネットでの出会いにおける注意点、さらに中学校以降はデートDVのことなど、多岐にわたって学びます。
文科省のホームページでは「性教育」という言葉は使われてはいませんが、これまでいわゆる性教育と言われてきた内容が多く含まれています。