西郷真央は「序盤が肝」、吉田優利は「化ければ、ある」
「ポテンシャルがあるのは西郷だと思います。昨年はスタートダッシュをして、でも6〜8月にかけて海外メジャー4試合に出た後、ちょっと息切れしちゃった。
最終戦の『ツアーチャンピオンシップリコーカップ』は、35オーバーの最下位だったもんね。ドライバーイップスになってなければいいけど。今シーズンは彼女の出足に注目です。
昨年優勝した『ダイキンオーキッド(レディスゴルフトーナメント)』に出ないで、同時開催のアメリカツアーの『HSBC(女子世界選手権)』に出るというのは、もしかすると一発ハマったら(優勝したら)そのままアメリカツアーに、なんてことも考えているのかもしれません。
いずれにしても、西郷は序盤が肝です。そこでどのくらい活躍できるかで、今年の流れが見えてきます。
メルセデス・ランキング3位に食い込んだ稲見は、腰痛などはあったみたいだけど、2勝しました。それでも前シーズンが9勝だからね。やっぱり2年連続の好成績は挙げられなかったのかと感じてしまうね。
もうひとりは体の強い小祝。安定してるよね」
稲見にやや辛口なタケ小山氏だが、やはり昨シーズンのトップ3(山下、西郷、稲見)と小祝が、今シーズンの女王の最有力候補だという。
「化ければ女王もあるかなと思うのは、吉田優利。去年は勝てなかったけど、常にいいところにいた。きっかけさえあれば、ドーンといっちゃうかもね」
たしかに吉田は昨年、37試合出場して19試合でトップ10入り(2位)という安定感を見せている。
「他に僕が注目しているのは、岩井ツインズの妹・岩井千怜と川﨑春花。ふたりとも昨年は2勝ずつしているし、とてもいいんじゃないですか。
未勝利の選手では、桑木志帆と佐藤心結(みゆ)。このふたりは飛距離が出るのと、ゴルフのバランスがいいのでやると思います。
あとはステップアップツアーで5勝した櫻井心那。彼女は、なんで昨年の途中からでもJLPGAツアーに出さないのかなと思っていたんですよ。
アメリカには下部ツアーで3勝した選手は、翌週から上部ツアーに出場できるシステムがあるんです。要するに『今一番調子のいい選手がツアーに参加する』というシステムです。日本も、ツアー活性化には欠かせないシステムだと思うんですけどね。
櫻井は今年も台湾ツアーの開幕戦に優勝していて、本当に勢いがある。彼女も注目です。
菅沼菜々も昨年はトップ10入り15回(5位)と、初優勝までもう一息でした。彼女も吉田と同じで、何かきっかけがあれば勝てると思うんだけど」(タケ小山氏)